静かな住宅街の一角にある中野区新井の区民活動センター。「新井の介護を考える会」はこのセンターを活動拠点に、地域の介護ニーズに応える様々な活動に熱心に取り組んできました。
「新井の介護を考える会」は、社会福祉協議会、地域包括支援センター、介護事業者など、介護に関わる様々な主体をつなぐネットワークとして、2012年に立ち上がりました。
会のスタンスは、介護という大きな課題の中で、いいと思うことをどんどんやってみる、というもの。活動開始1年目は、これからますます増加が見込まれる認知症への対策に取り組むことにし、認知症サポーター養成講座、講演会、地域のお祭りでの啓発活動などを実践。2年目に入ると、毎月のように講座や講演会やイベントを実施し、さらに活動を加速させました。3年目は、講座や啓発活動の回数を絞り込みながら、地域の人たちが集えるサロンを開くことを目標に、見学や研修をし、設立4年目になる2015年4月からは、料理、介護相談、健康相談、マジックなど多彩な催しものが楽しめる「まちなかサロン」をスタートさせました。
行政や各種団体、介護事業者などを横串につなぐ活動として、フットワーク軽くひたすら前に進んで来た4年間。立ち上げ初期と比べて地域としてのまとまりや連携が生まれ、顔の見える関係が築かれるようになってきたことで、新井の取り組みは区内の他地域からも注目される存在になっています。
と同時に、これまでいろいろやってきたことを振り返りながら、地域に向けて今後どこに注力して取り組んでいくべきか、改めて整理したいという段階に差し掛かってきました。
そこで、4年間にわたる会の取り組みを棚卸しながら、今後に向けた活動方針を展望するようなワークショップを、プロボノワーカーとともに実施します。まずはじっくり、これまでの取り組みに耳を傾けてみるところから始めてみましょう。
(本記事は2015年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
事前オリエンテーションを実施しました。
当日オリエンテーションを実施しました。
プロボノワークを実施しました。
成果物の提案を実施しました。
成果物の納品を実施しました。
認知症サポーター養成講座をはじめ、介護に関連したさまざまな講座や地域の人たちが楽しめるサロンを開催したりと、駆け抜けてきた「新井の介護を考える会」の4年間。プロボノチームは、まずはその活動全体についてヒアリングを行いながら、対象者は誰なのか、強みは何かを活動ごとに手際よく整理していきました。
話を進める中で、中核事業である認知症サポーター養成講座を膨らませていくのがよいのでは、とチーム側から提案が。さらに個別の活動だけでなく、団体のビジョン、その実現に向けた戦略、組織体制に必要なものは?といった組織運営全体にも話が及び、短中期の課題と必要なアクションを短時間でまとめていきました。団体副代表の伊藤さんも深くうなずきながら提案を聞いてくださるなど、団体の皆さんにとっても、今までの活動がすっきりと整理され、納得感の高い提案となりました。