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    プロジェクト詳細

    立川市 1DAY|Facebook・SNS活用

    NPO法人 SOU

    職人さながらの高齢の方も活躍。障害者が作るからではなく、“いいもの”だから売れる店づくり



    NPO法人 SOUが運営するオンラインセレクトショップ、そのウェブサイトをのぞいてみると、ちまたで人気の雑貨店のような雰囲気。素材にこだわったバッグや1点ものの手作り小物、ちょっと変わったデザインのTシャツなどの写真がかわいらしく並んでいます。これらの商品、実は、東京都内をはじめ各地の福祉作業所で障害のある方が作っている作品の数々です。

    この商品の、いわば“目利き”をしているのが、「SOU」の代表を務める友田由香さん。立川市内の複数箇所の福祉作業所をはじめ、豊島区、東大和市の作業所とも提携。さらにはイベント等で見つけた作業所の商品で「いいな」と思うものがあれば、みずから問い合わせをし、今では東北や九州の作業所もふくむ12〜13の作業所の商品と、数名の個人の方の商品を取り扱っています。

    2016(平成28)年4月から、こうした商品の販売を始めた友田さん。その活動のキッカケは、障害をもつご自身のお子さんを見守ると同時に、友田さんも週に数日、福祉作業所の技術指導者として仕事をする中で、「障害があっても、いいものは作れる」と実感したことでした。

    「一般の方は、福祉作業所というと、いわゆる単純作業をやっているイメージがあると思います。でも実際には、障害のある方は感性が豊かで独創性があり、モノづくりに向いている。それに、20年、30年と作業所で仕事をしている高齢の方はまさに職人で、革小物のクオリティもとても高いんです。障害がある人が作るから、ではなく、欲しいから買いたいと思ってもらえる商品、一般の市場でも勝負できる商品がたくさんあります。販路さえあればきっと売れるはずだと思ったんです」

    例えば、SOUのショップで一番の売れ筋商品である小豆カイロは、ベテランのおばあちゃんが丁寧にミシンを踏んで作っています。その他にもお財布などの革小物、経年による色の変化が楽しめる米袋を使ったバッグなど、人気商品の中には、技術力が必要なものも多くあります。その質の高さは、実際に目で見てさわればすぐにわかります。

    「でも作業所の職員の方々は、だいたい商品の価格を安くおっしゃるんです。それくらいじゃないと売れないと思っている。けれども、立川の作業所にしても障害者本人の平均年齢が50代以上、さらに私たち家族も高齢化していくことを考えれば、障害者本人の工賃が上がっていき、自立していくことを目指していかなければなりません」
    友田さんは、商品の販路開拓と同時に、こうした本人の自立や工賃に対する作業所職員の理解や、作業所の体制自体も、少しずつ変えていきたいと考えています。今後も提携する作業所を毎年増やしていく一方、将来的には企業とのコラボ商品開発も視野に入れていると言います。

    こうした中、いまSOUは、大きな壁にぶつかっています。それは実店舗がないゆえに、商品のクオリティをうまく伝えられず、オンラインショップの訪問者を増やせずにいるのです。活動当初の1年間は、立川市のスタートアップ支援により、販売スペースを持つことができていたものの、その期間が終了してオンラインショップに移行してから販売が伸び悩んでいます。

    「オンラインショップとしてのウェブサイトの他に、Facebookやインスタグラムも開設し、最近、日々活動を発信しているブログも始めてみたのですが、お客さんとつながれていない。私たちも詳しい機能もよくわからないまま発信していて、それぞれにリンクもできていない状態で・・・」とお悩みを抱えている友田さん。

    そこで今回のプロボノプロジェクトでは、それぞれのオンラインメディアの機能特性などを考慮したうえで、お客さんがショップのウェブサイトにたどりつくルートを用意できるような整理を行います。また、友田さんが少しずつ始めている障害者の作り手の皆さん向けのパソコン教室では、作った商品の紹介をブログに投稿するといったことも教えており、作り手本人による効果的な情報発信をしていけたら、販売につながる可能性もあるかもしれません。魅力的な写真の撮り方、見せ方ひとつについてのアドバイスも含めて、プロボノチームに期待が寄せられています。

    (本記事は2017年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)

    団体基本情報

    団体名
    NPO法人 SOU
    活動開始時期
    2016/平成28年4月
    代表者名
    友田 由香さん
    所在地
    〒190-0022 東京都立川市錦町
    ホームページ
    http://uso-sou.com/

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    進捗率
    完了
    進捗状況

    最終更新 2017.10.30
    2017.07.03

    NPO法人SOUさんの活動拠点にてヒアリング実施いたしました。

    2017.09.23

    事前オリエンテーションを実施しました。

    2017.09.30

    質問事項のリストアップを実施しました。

    2017.10.10

    インターネット調査を実施しました。

    2017.10.21

    当日オリエンテーションを実施しました。

    2017.10.21

    プロボノワークを実施しました。

    2017.10.21

    成果物の提案を実施しました。

    2017.10.30

    支援先からのフィードバックを実施しました。

    2017.10.30

    福祉作業所の商品を販売するECサイトと各種SNSやブログをどうつなげてアクセスにつなげていくか、すぐに改善に着手できること、検討が必要なものなどを整理したチームからの提案書を納品しました。

    成果

    SNS、ブログからのウェブサイトへのアクセスを増やすためのアクションと、その優先順位が一目でわかる資料を作成。

    Facebook・インスタグラムといったSNSや、ブログへのアクセスを、オンラインショップへの来店につなげる方法を提案するため、まずプロボノワーカーのみなさんはそれぞれのメディアの位置づけや連携の仕方を、文章と図を用いて視覚的に整理しました。そして、具体的なアクションを「◎すぐに対応可能なもの」「〇関係者と調整のうえ、優先的に対応するもの」「△全体方針を検討のうえ、慎重に対応するもの」といったカテゴリで分類し、優先順位を明確にしました。
    さらに、SOU代表の友田さんが大切にしている「障がい者が作ったからではなく、いいものだから売りたい」という思いを見えやすいところに記載するなど、各メディアの連携による来店者の増加だけでなく、より多くの来店者に商品の魅力を伝えるためのアクションも提案しました。
    友田さんから、「改めて現状の課題が見える化され、何から手を付けたらよいか分かりました。」というコメントを頂きました。

    2019.07.22

    【支援のその後】
    障がい者の自立支援をサポートしている特定非営利活動法人SOUは、プロボノによるSNS運用の活性化に関する支援を受けたことで、フォロワーやアクセス数が増加しました。しかし、40代以上のボランティアのみで構成されているため、活動に割ける時間が限られているという現状があります。情報発信においては、FacebookやHPなどの更新を率先して行えていません。特にInstagramにおいては、若い世代を惹きつけるための活用に苦戦しています。今後は、SNSの特性を活かした投稿や運用を通じて、団体や、販売している商品の認知度を上げていきたいというお話でした。また、将来的には、障がい者のためのグループホームを立ち上げる等の新たなプロジェクトにも意欲を示しています。
    [2019年7月、津田塾大学 森川ゼミ・伊藤(由)ゼミの協力により取材]

    チームメンバー

    メンバー
    大塚さん 鈴木さん 中嶋さん 前田さん 細川さん 吉川さん
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