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    地域づくりの台本

    地域リビングプラスワン(板橋区)

    ページ:7 / 7

    まとめ

    運営のノウハウ(プロボノの視点から)

    この章では、まとめとして、これまでのヒアリングにより居場所が継続できている要因として推察される「地域リビング」の運営ノウハウについて、プロボノの視点から解説します。

    地域リビングでは「コミュニティスペースがコンビニの数くらいありすべての人が安心して暮らせるまち」を目標に掲げ、【人】コミュニティを生み出す“行動”【場】持続可能な居場所“状態”という2つの方針を据えていることがわかります。この2つの柱の下、「おうちごはん/おかえりごはん」・「イベント」・「教室」・「通所型サービスB」などの【活動】日常のシェアが、多様性を受け入れる「場」をつくり、「人」の活動を活性させ、積極的な関わりや自己肯定感を生み出すことに成功していると考えられます。

    ■図についての解説


    【人】コミュニティを生み出す“行動”

    地域リビングを訪れた人に声掛けを行うことを重視し、誰もが言いたいことを言えて、やりたいことをやれることで、活性化したコミュニティが形成されています。コミュニティができると同質な人が集まり、異質な人を排除しがちですが、すべての人を受け入れるという方針にブレがないことも優れた点と言えます。

    【場】持続可能な居場所“状態”

    地域リビングのコーディネーターの心得として、誰でも気軽に入りやすく、居心地の良いリビングになるような雰囲気づくりを大切にしています。また、ボランティアさんそれぞれに役割を担ってもらいながらモチベーションも高めています。

    【活動】日常のシェア

    地域リビングのコンセプトは日常のシェアであるため、その活動は特殊なものではありません。日常はみんなにとって普遍であるため潜在的な利用者のすそ野が広く、実際の利用者は多くなります。
     また、食事などの日常的な活動なら誰でも何かしらできることがあり、利用者とボランティアの境目はゆるやかです。気付いたらボランティアになっていた、ということが起こりやすいのはこのためです。自分が主体になりやすいこのような地域リビングでは、参加者が存在意義を感じやすくなり、関わり続ける動機につながっています。

    化学変化

    多様な人の集まりでは、それぞれ持ち合わせている課題もできることも知識も異なります。それらが混ざり合うことで、お互いが助け合ったり、新しいアイディアが出たりして、今までにはなかったものがどんどん生まれていきます。この成功体験が、地域リビングの発展の最大の要因となっていると考えます。

    参加したプロボノチームからの感想

    地域リビングの最大の良いところは、その明るい雰囲気と居心地のよさではないかと思います。プロボノチームではじめておかえりごはんを体験したとき、利用者が多世代かつ多様であることに驚くとともに、お互いが気軽に会話をしながら同じ時間を過ごすまさに「リビング」のようなアットホームな空間であることを実感し、地域リビングが地域の居場所としてしっかりと機能している、という印象を受けました。

    この居心地の良さの要因は何だろう?プロボノチームのメンバーは、地域や居場所、福祉の専門家ではありませんが、代表の井上さんからお伺いする基本理念を理解することや、コーディネーターさんや利用者の方のインタビューを通じて、この疑問に取り組みました。

    日常のシェア、多様性、役割をみつけるなどのキーワードはその中から抽出したものです。これらは地域リビングに固有で独特のものかもしれませんが、地域リビングがこれらの要素を運営に反映させることで生み出している人のつながりや様々な好循環を観察すると、「居心地の良い場づくり」や「利用者の定着、継続」など、居場所運営にとって普遍的な課題に対してのひとつの解として、他の居場所にとっても参考になる部分もあるのではないか、とプロボノチームでは考えております。地域の居場所づくりにご関心のある方の何らかのご参考になれば幸いです。ありがとうございました。

     

    〉多世代交流の場をもっと身近に!ソーシャルプログラム開発委員会レポート

     

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