【終了】2018年度東京ホームタウン スタディツアー 訪問先⑥
訪問先⑥ 小金井市けやき通り商店会/みんなの安心・ささえ愛ネット(小金井市)
【団体の活動概要: 地域ネットワークづくり】
JR武蔵小金井駅の北口から徒歩数分のところに位置し、会員の商店数は40軒程度で周囲には戸建て住宅の多い小規模な商店会。近隣の高齢者の見守りと、商いを存続させていくことの両方を目的として、会長の益田さんを中心に地域包括支援センターや近隣の福祉事業所と協力し、2017年より地域のネットワーク「みんなの安心・ささえ愛ネット」を設立。本業の枠を超えてアイデアを出し合い、見守りアプリを利用した面白い企画を実施するなどの取り組みが生まれています。
【過去に受けたプロボノ支援の内容】
-2017年度短期プロジェクト(チラシ制作)
高齢世代の顧客や周辺住民が利用できる、商店会のサービスや取り組みを紹介するマップを作成しました。
【訪問当日のスケジュール】
●日程 2018年11月19日(月)13:30~17:00(集合13:20)
▽スケジュール
13:20 | JR「武蔵小金井」駅 北口集合 |
↓移動 ※徒歩約10分 | |
13:30~15:30 | 「けやき通り」にて商店会の見学と、「ささえ愛ネット」の活動紹介 ★視察のポイント ●商店会会長益田さんによる小金井市けやき通り商店会案内と、かくれんぼをして人を見つけ出すようなことができる「みまもりあいアプリ」の説明・体験 ●多様な地域の事業者が参加している「ささえ愛ネット」メンバーの皆さんとの情報交換・質疑応答 |
15:30~17:00 | 感想共有・ワークショップ形式での参加者どうしの情報交換 |
17:00 | 現地解散 |
◆ツアー当日実施レポート◆
今年度6回目の「東京ホームタウン スタディツアー」で訪問したのは、小金井市けやき通り商店会を中心とした地域ネットワーク「ささえ愛ネット」。10人のツアー参加者で、けやき通り現地に向かいました。
けやき通りは武蔵小金井駅から徒歩5-6分、商店街というよりも住宅地の雰囲気。個人商店はどんどん減ってきてしまっている現実の中、ご自身がけやき通りでステーキ屋さんを営む”ロックな商店会会長”益田さんが起点となり、地域の高齢者在宅サービスセンターを運営する社会福祉法人などと、ゆるーくつながる地域ネットワークを立ち上げました。
そのきっかけは住民アンケートから見えてきた、子供や高齢者の見守りをはじめとした「地域福祉」に対する住民のニーズと、同時に、商店会がそうした地域と共に生き残っていくためにはどうしたらいいかという問題意識だったと言います。
「ささえ愛ネット」の新しい取り組みのひとつが、みまもりあいアプリの活用。登録すると家族の依頼にもとづいて行方不明者を探すことができるこのアプリの機能を使い、商店会のお祭りの中で「かくれんぼ」というゲーム形式で多くの近隣住民に見守りの大切さを楽しく伝えたのです。この取り組みはなんと今年、「東京都商店街グランプリ」で優秀賞を受賞したそうです!
スタディツアー当日は、このアプリを参加者の皆さんもインストールして、行方不明者情報がどんなふうに送られてくるのか、など、デモンストレーション。参加者の皆さんも初めての体験に興味津々、時間を延長してたくさんの質問が飛び交いました。
「とにかく生活者目線。商店会としては売り上げをあげないといけないけれど、お客さんでもある地域の人たちは何に困っているのかを聞いてみること」と商店会会長の益田さん。
益田さんも、お店でやわらかい肉のメニューや切り方にも工夫して提供したり、ささえ愛ネットの活動を始めたことで、高齢のお客さんが増えたそうです。
「ささえ愛ネット」は、今では、商店会と社会福祉法人だけでなく地域包括支援センター、観光協会、市議会議員、家族介護者支援NPO職員、近隣地域のカフェ店主の方・・・と、多世代・異業種のメンバーが増えてきて、ゆるく温かくつながりあっています。スタディツアー参加者の皆さんもそんな様子に共感し、視察後のワークショップでは「早速地元商店街に話をしに行ってみる」「相談事の聞き取りをする」といった具体的な行動宣言が多数出されました。