プロジェクト詳細
小金井市けやき通り商店会
まちがよくなれば、商売にもきっと返ってくる。 2025年につながる商店会の生きる道。
JR中央線・武蔵小金井駅の北口から徒歩数分の場所、表通りから脇道に入ったところに、住宅街とお店とが半々ぐらいで混在するけやき通り。ここに40軒余りのお店が集まるけやき通り商店会があります。
小ぢんまりとした商店会の中で、のぼりを立てて元気にお店の存在をアピールしているのが、「ロックンキッチン あいたい屋」さん。髪型も服装もロックな感じが漂う店主の益田智史さんは、数年前から商店会長となって、新しいまちづくりに取り組もうとしています。
「まちに還元して、まちをよくしていければ、商売もよくなるはず」という信念のもと、商店会としての利益を考える前に、地域にどんなニーズがあるのかを知るため、来街者や近隣住民に向けたアンケート調査を2016(平成28)年度に実施しました。アンケートから見えてきたことは、高齢者が散歩に出かけたり、子どもが見守られるような、安心できるまちへの強い期待でした。
そこで、商店会が中心的な旗振り役となりながら、近隣の福祉施設や地域包括支援センターなどに声をかけ、高齢者にフレンドリーなまちづくりを考えるネットワーク「みんなの安心・ささえ愛ネット」を、2017(平成29)年度から始動させました。
「一人でも多くのお年寄りが歩いてくれるようなまちになれば、商売にもきっとつながる。高齢者は購買意欲が低いとか言う人もいますが、人が歩かないまちよりは全然いい。人が集まればお金になる、商売につなげられる。まちがよくなっていけば、商売にもきっと返ってくると思っています」
将来的には、高齢者や子どもが集えるような居場所づくりや、見守りの仕組みづくりへの構想が浮かぶなかで、手始めにこのネットワークで取り組もうとしていることが、けやき通りのお店や事業所が、まちのために自分たちができることを考えて出し合ってみる、ということ。
その一つひとつは、けっして、大げさなことではありません。駐車場をイベントに提供するお店があれば、トイレをどうぞ、という施設があり、認知症の家族が語り合う場があるかと思えば、喫茶店では、介護家族の集いが開かれている。高齢者でも食べやすいようにお米を柔らかく炊きます、という声なども聞こえてきます。実は、始めているお店はすでに始めており、賛同してくれるお店も出てきそうな雰囲気。商店会のなかで、まだまだ温度差はあるけれど、意外とできそうかも!? 高齢者にフレンドリーな商店会・・・。
けやき通りで動き始めた、地域のニーズに応える商店会づくりを、一度、目に見える形にすることで、この動きをさらに勢いづけられるのではないか。そこで、地域のニーズに応える商店会の新たな一歩として、高齢者フレンドリーな商店会マップを、プロボノワーカーと一緒に作ります。出来立てほやほやのそのマップには、11月の秋祭りというお披露目の機会まで用意されています。
「カタチにしてみれば、そういうことがやりたかったんだ、と分かってくれる人も出てくると思います。そしたら、もっと情報を載せられるお店が増えるかもしれない。そういうところから、商店街の雰囲気を変えていきたいんです」
団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年。そのとき訪れる、本格的な超高齢社会を見据えた、商店会と地域包括ケアのコラボ。ロックな商店会長の挑戦はこの先もずっと続きます。
(本記事は2017年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
団体基本情報
- 団体名
- 小金井市けやき通り商店会
- 活動開始時期
- 1985/昭和60年4月
- 代表者名
- 益田 智史さん
- 所在地
- 〒184-0004 東京都小金井市本町2-9-11
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進捗率
進捗状況
ヒアリング訪問し、けやき通り商店会にも行ってきました。
事前オリエンテーションを実施しました。
活動体験・現場視察を実施しました。
インターネット調査を実施しました。
質問事項のリストアップを実施しました。
チラシのラフ案やディスカッションペーパーを作成して、当日に備えています。
当日オリエンテーションを実施しました。
プロボノワークを実施しました。
成果物の提案を実施しました。
成果物の納品を実施しました。
支援先からのフィードバックを実施しました。
成果
わかりやすいマップと親しみのあるデザインで、地域住民を地域全体で見守っていく商店会の活動を伝えるパンフレットを作成。
今回の支援内容は、商店会の各事業者の特徴や高齢者の見守りについての取り組みを“地域資源マップ”として見える形にしたパンフレットの制作。1DAYチャレンジ当日は、商店会長の益田さんをはじめ、商店街の各事業者のみなさん、地域の福祉関係の方々や議員の方など幅広く参加いただきました。
プロボノチームが事前に用意していたデザイン案をベースに、商店会のみなさんと議論を重ねていく中で、「高齢者にフレンドリーなまちづくり」を目指す姿勢を理解し、共感したプロボノメンバー。商店街の枠を超え、近隣の福祉施設や地域包括支援センターなど、地域のさまざまな事業者も賛同している、この「みんなの安心・ささえ愛ネット」の活動をわかりやすく住民のみなさんに伝えるため、高齢者の方でも見やすいよう大きな文字やアイコンを取り入れ、手書き風の柔らかなデザインを提案しました。
マップには、商店会のお店や各事業者から「これなら任せてください」といった、地域の中で私たちはこんなふうにお役に立てます、といった一言コメントを掲載し、地域の人たちを地域で見守る一体感が表れています。
1DAY当日終了後、商店会の方で必要なテキスト修正などを経て、完成版は11月19日の商店会イベントでお披露目予定です。
けやき通り商店会・益田会長より、刷り上がったパンフレット実物が届きました。「プロボノチームのみなさんと、地域の協力者のみなさんのおかげで商店会の活動をPRできるパンフレットが完成しました。私たちの活動はこれからがスタート、さらに身の引き締まる思いです」との言葉が添えられていました。
チームメンバー
- メンバー
- 加藤さん 工藤さん 澤田さん 矢部さん