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    【終了】2018年度東京ホームタウン スタディツアー 訪問先⑦

    訪問先⑦ NPO法人 Dカフェまちづくりネットワーク(Dカフェnet(目黒区)

    【団体の活動概要: 認知症カフェの複数拠点運営

    ご自身の母親を20年間介護した経験のある、団体代表の竹内さんが、2012年より自宅の2階を開放して始めた認知症カフェ。当事者とその家族、医師や介護関連の専門職、そして認知症に関心のある一般市民まで誰でも参加する会として、現在、目黒区内9カ所にまで広がっています。病院の空きスペースやデイサービスの空き時間等を活用して、開催場所となる施設側と良好な関係を築き、介護経験のあるボランティアが数人のチームで9カ所のカフェの運営を担当しています。

    「Dカフェnet」ウェブサイト

    【過去に受けたプロボノ支援の内容】

    2017年度短期プロジェクト(課題整理ワークショップ)
    Dカフェ運営を維持するための資金的な課題に向けて、収益を生んでいけるような新しい事業や活動を検討しました。

    【訪問当日のスケジュール】

    ●日程 2018年121日(土)13:00~16:30(集合12:45)
    ▽スケジュール

    12:45 JR「目黒」駅 西口集合
    ※昼食は済ませてからお越しください
      ↓移動 ※徒歩約10分
    13:00~15:00 Dカフェ「でんどう」視察
    (目黒区目黒1-25-26 田道ふれあい館内)
    ★視察のポイント
    ●代表竹内さんによる講演(前半)
     ※Dカフェ一般参加者に向けた内容を一緒に聞きます
    ●実際の認知症カフェに参加(後半)
    ※Dカフェnetは、参加者の属性に関わらず、参加する全員が参加費300円を支払う形で運営しています。参加費について、参加者各自の負担をお願いします。
    15:00~16:30 感想共有・ワークショップ形式での参加者どうしの情報交換
    16:30 現地解散

    ◆ツアー当日実施レポート◆

    いよいよ12月に入った最初の土曜日、師走とは思えないほど暖かい一日だった今回のスタディツアーは、休日の開催にもかかわらず7名の参加者が集まりました。訪問先は目黒区の「Dカフェまちづくりネットワーク(Dカフェnet)」。実際に認知症カフェが開催されている田道ふれあい館にやってきました。

    Dカフェnetは、代表の竹内さんが1998年に認知症の家族会として始めた「認知症家族会たけのこ」が前身となってスタートしました。認知症への誤解と偏見をなくしたい一心で精力的に活動するものの、家族会というモデルでできることに限界を感じて、カフェ事業としての活動に移行。現在では目黒区内に10か所以上の拠点を構える認知症カフェとなりました。

    この日は、認知症カフェ開催前に竹内さんによる講演が行われました。その中で、「認知症は怖くない。怖いと思うから怖くなる。認知症というものをきちんと理解して、落ち着いて不安を取り除いていけば大丈夫」というお話をされた竹内さん。当事者だけでなく、周りの家族の人も同じ。日頃からあまり神経質にならず、当事者とゆっくり向き合うこと。記憶は残らなくても感情は残るので、普段の対応の中で、認知症の当事者に「嫌な対応をされた」という感情を残さないことが大切だと力説します。

    講演会の後は、ツアー参加者も実際のDカフェに参加し、カフェに来られていた方々と交流を深めました。話す内容は「暮らしのこと」「好きなもの」「趣味」などどんなテーマでもOK。訪れた参加者の中には目黒区内だけでなく、品川や渋谷から来ている方も。気が付くと、カフェの中は満席に近いほどの大盛況でした。

    Dカフェの「D」には5つの意味があると竹内さんは言います。「Dementia(認知症)」「Diversity(誰でも)」「District(地域)」「Discuss(語り合い)」の4つのコンセプトが「Democracy(自由・対等)」というベースの上に成立しており、Dカフェは認知症の当事者とその家族だけでなく、誰でも対等に語り合える空間となっています。「現代の医学では脳の老化は予防できないんだから、認知症をしっかりと理解して家族の側が少しずつ変わればいい」という考え方の下、カフェに訪れた人に対しても余計なお世話は焼かないように言います。当事者と家族が一緒に来ても、座るテーブルは別々に。あくまで対等、自律的な関係が基本なのです。

    視察後のワークショップでは、ツアー参加者から「自分達でもカフェを立ち上げるために、これからボランティアを募集します」「現在参加しているカフェの内容を見直してみます」などの行動宣言がたくさん飛び出しました。また、「本当に来てよかった。今後も是非こういう企画をやってほしい」という嬉しい感想もいただきました。

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