52歳の時、初めての海外旅行で単身ケニアに行ったことを契機に、妻として、母として、家事や姑の介護をしながらも、女として、1人の人間として生きていくことに目覚めた片桐さん。その年に自由奔放な手織り「SAORI」の世界に飛び込み、創作・指導に20年。70歳で初めて知ったパソコンの面白さに虜になり、現在はパソコン教室「女性さろん」で、情報ボランティア会員として、講師をしています。受講生の多くは60代・70代で、生徒がアップしたブログには毎回コメントをつけているそうです。
東京まちかど通信
VOL.02
地域のお元気さん
お元気なシニアをクローズアップ!健康の秘訣や趣味などをご紹介します。
70歳でパソコンと出会い、現在も講師として活躍中!
片桐 洋子(かたぎり ようこ)さん
(満85歳 八王子市在住)
〈プロフィール〉
──パソコンをはじめたきっかけは何ですか。
1998年に、妹がメキシコへの転勤が決まった息子とメールをするために、パソコンを始めました。「妹がやるなら私も」と思ったことがきっかけです。当時はパソコン教室などもあまりなく、分厚い説明書を読みながら、妹と毎日メールのやり取りをする中で、一緒にパソコンを勉強しました。その1年後には、妹とのメールのやり取りを記した「パ子とパコ丸のEメール」を出版しました。翌年、市から依頼され、気の合ったスタッフに恵まれ、月2回、一年で卒業する女性だけの「パソコン・さろん」を4クラス起ち上げ、講座を始めました。今では、卒業してもやめない人たちのOB会もいくつかできて、パソコンを通じた人付き合いが続いています。また、卒業生の中から12名が講師として活躍しています。
姉妹で出版した本
パ子は妹のパソコン、パコ丸は片桐さんのパソコンの愛称。片桐さんの人生で経験した様々な事からパソコンに役立つ情報まで、沢山のことが載っています。
──とてもお元気でいらっしゃいますが、元気の秘訣があれば教えてください。
10年ごと位に、新しいことに挑戦することが、元気の秘訣だと思います。私は50代の時、家事や介護をしながら家でもできる仕事として織物を始めました。その後、講師の資格を取って、障害者のリハビリや海外での講師の仕事、会議への参加をするために、60歳から英会話を学び始めました。70歳でパソコンを始め、80代からは、ピアノ教師の妹に教えてもらって、キーボードも始め、運動のためジムにも最高年齢で通っています。
──最後に、シニアの方へメッセージをお願いします。
何をするにも年齢には関係ないと思います。「もういい歳だから」と諦めてしまったらそれっきりです。絵でもコーラスでも俳句でも、それこそエステでもジムでも、何でもいいのです。70才からでも、80才からでも、自分のしたいことを見つけて家を出ることが第一歩だと思います。いくつになっても「その時がスタート」という気持ちを大事にしてほしいです。
〈インタビューを終えて〉
片桐さんは明るくて、お話しているとこちらまで元気がもらえる方でした。やりたいことを即行動に移し、意欲的に人生を楽しむ姿には、しなやかな強さも感じました。インタビューにご協力いただきありがとうございました。今後も、ますますお元気にご活躍ください。
団体のお元気さん
地域で活動している高齢者団体を紹介します。
NPO法人 小金井雑学大学
〈団体プロフィール〉
小金井雑学大学は、「本当の豊かさ」を模索し、「充実した生き方」を求めて、すべての世代の人々が学ぶ「市民の手作りの大学」です。いつでも誰でも自由に参加できる開かれた学習の場として16年前に発足。さらに、地域の人々が集まり、学び、つながる機会を作る場としても活動しています。運営方針は、受講料、講師謝礼、施設利用料が無料の3タダ主義。講義は、毎月第一・第三日曜日の午後2時~4時に、小金井市内の公共施設で開催しています。誰もが困難な時代を生き抜く力を身につけられるように、住民同士がより豊かな人間関係を築いていけるように、地域の発展の一助となるベく努力しています。
──大学設立の経緯を教えてください。
設立は平成10(1998)年3月。その半年前くらいから設立の準備をしました。「学びながら、小金井のことや小金井に住んでいる方のことを知ってもらえる場が作れるのではないか?」と思いました。当時、吉祥寺村立雑学大学や東京雑学大学が設立されていましたので、特に東京雑学大学さんには、いろいろと教えていただきました(代表理事 五十嵐談)。
──どのような講義を開催しているのですか?
団塊の世代が60歳定年を迎える頃、2007~2009年は、盛んに「地域デビューの道案内」を意識していました。
最近は、そのことをカリキュラム構成には意識的に表明せず、そのヒントになるような幅広い分野の講義を用意するようにしています。こうした方が地域に馴染みにくい男性にとって参加しやすいと思ったからです。講義分野は、自然、文学、歴史、文化、政治、社会、経済、技術、音楽などです。
──講義の講師や受講生、会員は何歳ぐらいの方が多いのですか?
60歳後半から70歳代の方が多いと思います。どちらかと言えば、男性の参加者が多いです。
──約16年間も活動が続いている秘訣は何ですか?
雑学大学を母体に、「五行歌の会」、「漢塾」といったグループ活動ができ上がり、活動が広がっていることが挙げられます。
また、講師の方に、仕事や職業を通じて得た知識・技術および知恵だけでなく、趣味や得意分野に関するお話もしていただいていることが大きいと思います。「楽しみながら教え、学ぶ」が理由でしょう。
──最後にひとことメッセージをどうぞ。
地域活動は、自分が楽しむことが大切です。当大学では、様々な分野の興味深くて楽しい講義をたくさん開いていますので、ぜひ一度参加して、地域デビューの参考としてください。
■お問い合わせ先
- 電話:080-5645-1477(小金井雑学大学事務局)
- NPO法人 小金井雑学大学 ホームページ
お元気さんの活動展
「YOU&I」ギャラリー作品集
八王子のサロン「YOU&I」で展示されている作品です。
「YOU&I」は、水曜日以外の11時から16時まで喫茶店として利用できるほか、ギャラリーや教室、鑑賞会など、地域の方が集まる場としても活用されています。
※「YOU&I」は、「わたしの時間」(インタビュー記事と動画)で紹介しています。
お元気情報
熱中症の予防法
熱中症の発生は、例年7月~8月がピークになります。今回は熱中症の予防法について紹介します!
●暑さを避けましょう
日陰を選んで歩く。ブラインドなどを活用して、直射日光を防ぐ。扇風機やエアコンを上手に使い、風通しを良くする。室温は28℃を超えないようにしましょう。特に高齢になると温度に関する感覚が弱くなるので、こまめに室温を確認しましょう。
●服装を工夫しましょう
通気性が良く、吸湿・速乾性のある服装が理想。また、襟元はなるべくゆるめて通気をよくしましょう。黒色系の素材は熱を吸収して暑くなりやすいので、避けましょう。
●こまめに水分の補給をしましょう
特に高齢の方は体温調整が十分でないことがあります。のどの渇きを感じなくてもこまめに水分補給をしましょう(ただし、持病がある方は主治医にご相談ください)。また、大量の汗をかいたときには塩分補給も忘れずに。
●急に暑くなる日に注意しましょう
熱中症は身体がまだ暑さに慣れていない時期に多発する傾向があります。梅雨明けや、熱帯夜の翌日、久しぶりに暑い環境で活動する場合などは十分に注意しましょう。
●暑さに身体を慣らしましょう
暑い日が続くと、身体がしだいに慣れて、暑さに強くなります。運動をしたり、冷房に頼り過ぎない生活を送って、日頃から汗をかく習慣を身につけましょう。
※ 救急車を呼んだほうがいいか判断に迷った場合には、東京消防庁救急相談センター(#7119)へご相談ください。
(引用元:南多摩保健所HP)
お知らせ
お元気さん通信では、元気なシニア(個人・団体)の活動事例・お役立ち情報を募集しています! 団体・個人名、連絡先、紹介したい内容を下記お問い合わせ先にお送りください。
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川柳や俳句・絵画・折り紙・手芸などの趣味作品も募集しています!
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(公開:2014年6月26日)