東京ホームタウンSTORY
東京ライフシフト
【レポート】東京ホームタウン入門講座「地域包括ケア入門」
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4.登壇者トーク~武蔵村山市南部地域包括支援センター 岡村さんより~
武蔵村山市の地域包括支援センターで、互助・助け合いの仕組みを住民主体でつくるべく、さまざまな取り組みを行っている岡村さん。岡村さんからは、市内の介護予防活動推進のために実施した、住民主体での活動拠点創出の成功のプロセスと工夫等についてお話しいただきました。
岡村さん:
武蔵村山市は、市内に電車が走っていないまちです。そんな特性があるなかでも住民の健康を促進するために、高齢になっても歩いて通える「介護予防サロン」を2025年までに70カ所まで増やそうという目標を掲げており、現在は58のサロンが公共施設や大型スーパーの店舗、個人宅など、さまざまな場所で開かれています。
住民主体のサロンをつくるにあたって、初めは地域包括ケアセンターの職員がいろいろな地域に出向いて、サロン活動のモデル事業を開始しました。ただ、実際には、参加者は平均年齢が80代くらいで、サロンを自分達で運営していくというのは難しいということが分かってきます。そこで、東京ホームタウンプロジェクトの伴走支援をいただき、始めたのが、サロンの担い手を養成する「お互いさまリーダー養成講座」です。
「お互いさまリーダー養成講座」では、地域包括ケアなどについての2回の講義と3回のサロン実習を行い、修了者には認定証と名刺を授与。2017年から年2回の講座を実施して、160名ほどのリーダーが誕生し、現在さまざまな介護予防の活動をしてくださっています。ポイントは、住民の皆さんに、これから地域包括ケアシステムが必要な理由と、その担い手が必要だということをしっかりと伝えるということでした。また、市としても、地域包括ケアセンターによる運営サポートや、補助金、ボランティア活動に対する保険などの支援をしています。
もう一つの取り組みは、一緒に助け合いの仕組みづくりを推進してくださる住民の方との「協議体」という会議の定期的な開催です。サロンがない地区にサロンをつくるために協力者を募ったり、困りごとアンケートなどを実施したりと、手順を踏みながら、地域に合った生活支援の仕組みづくりを進めています。
そうして「お互いさまサロン」が増え、周知されたことで、住民やさまざまな機関が「お互いさま」のまちづくりの共通イメージを持つことができてきました。今、サロンからは3カ所の生活支援団体も立ち上がり、デイサービスの施設が空き時間に車を出して住民の通院などの送迎をしてくださったりと、協力者も増え、さらに活動が広がりを見せています。
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