東京ホームタウンSTORY
東京ライフシフト
東京ホームタウンプロジェクトでの地域団体の出会いが、ライフシフトのきっかけに
坂井二朗さん(富士通株式会社)
人生100年時代におけるこれからの働き方を見つめ直すきっかけとして2019年度に実施したライフシフトプログラム。この機会を活用してご自身のライフシフトを力強く進めておられる坂井さんは、現在、本業の傍ら、プラチナ美容塾の運営に関わる「メンバー」としても活動を始めています。どんな思いを持って、どんな未来を見つめてライフシフトを実践されているのか、お伺いしてみました。
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サラリーマン人生、その後を意識する中での共感できる出会い
――プラチナ美容塾さんとの出会いのきっかけは?
会社員としては、富士通で長く営業をやってきました。幸運にも好きだったアパレル業界を長く担当させて貰い、お客様にも恵まれ楽しくやってきました。元々服好きだったということもありますが、ファッション業界自体への興味が強くなっていった30代も終わりの頃、イメージコンサルティングというサービス・職業があることを知り、ある種の衝撃を受けたことは今でも覚えています。イメージコンサル業界に関わり始めてからこれまで10年くらい、仕事と言えるほどではまだありませんが、企業幹部や、区議会議員選挙の際のイメージコンサルをしたりしてきました。
サラリーマン人生も残りわずか、なるべく色々なところに顔を出すようにと考えていたときに、東京ホームタウンプロジェクトを紹介されました。社外での活動も、自分のイメージコンサルのこれまでとこれからに生かせそうな領域に関わっていこうと思いながら参加した東京ホームタウンプロジェクトの「ライフシフトセミナー」というイベントで、たまたまプラチナ美容塾の理事長の伊藤文子さんと副理事長の河西さんが近くに座っていらっしゃいました。
「美容を通じてシニアを、世の中を明るくしたい」といった団体の思いについてお話しされているのが聞こえてきて、自分がやりたいことと近いことを考えていらっしゃるのかもしれないと思って、私から声をかけました。
続いて参加した「ライフシフトプロボノプロジェクト」では、「NPO法人シニア大樂」という、男性が中心となってイベントなどを開催されている団体の支援を担当しました。
その後、様々な団体の活動現場を訪問するスタディーツアーという企画があり、そこでプラチナ美容塾さんの美容ボランティア体験をさせて貰ったのが次の出会いのきっかけです。
――プラチナ美容塾さんに関心を抱いた理由や背景は?
美容や外見に関わるサービスは大体、女性向けのものが多いのですが、私は男性がもっと外見に気を配っていくと世の中が明るくなるのではないかと思っています。同じ思いを持っている人とはなるべく接点を持ちたいと思っていたので、そのイベントの場でもお話をさせてもらったところ、男性もどんどん美容や外見に関心を持たないと!と仰って頂き、意気投合しました。男性向けイベントを増やして行きたいという思いもおありということで、とりあえず、今年(2020年)から、プラチナ美容塾の賛助会員になりました。私からプラチナ美容塾さんに近寄って仲間に入れて頂いたのですが、今は伊藤さんや河西さんにお誘いいただくまま、プラチナ美容塾さんの活動について理解を深め、呼ばれる会合には参加をしている、といったところです。
――1月に会員として関わって以降、具体的な活動の内容とは?
コロナ禍の前の2月頃に男性限定のイベントを実施されたときには、いち参加者として参加させて貰いました。男性を対象にしたアロマの調合体験のほか、興味がある人にはパーソナルカラー診断をしたり、男性がこれから地域コミュニティに出ていくときにどんな活躍ができるかワークショップ的に話をしたり、といった内容の3時間のイベントでした。他にも団体内部の交流会に一度参加しました。
7月の終わりに男性向け「装いの講座」の講師をさせて頂く予定でしたが、直前で延期となりました。初めて団体側の人間として関わるイベントになるはずだったので、とても残念です。
私も普段は本業を持つ立場なので、プラチナ美容塾さんの活動に割いている時間はまだ多くはないのですが、お互いの強み、持ち味を補完できる時はぜひ一緒にやりましょう!と話しています。
これまでアクティブシニア、特に女性を主な対象にして活動をされていたところから、男性や子どもにも広げていきたいという思いをお持ちで、これからやっていこうと思われている領域が、私がやりたいコトと重なります。ある意味、ちょうどいい関係ができるのかもしれないと思っています。
“脱おじさん”をの発信を目指して
――すでに活動をされている地域活動団体に参画していくことをどう感じていますか?
まずは団体と自分の目指すビジョンや価値観が合致しているということは前提になると思います。私は、会社人生を引退されたシニア男性にも良いイメージを発信し、“脱おじさん”を実践して欲しいと思っています。ただ、個人だけの力では難しい。すでに沢山の活動をしている組織とコラボしながらやっていけることはとても力強いです。
イメージコンサルタントの世界は、圧倒的に女性のマーケットですが、私は自分の実践を通じて男性を変えていきたいと考えています。
会社では営業から営業の人材を開発する部署に移ったのですが、その動機の一つには、スキルや知識を持つのと同じように印象やセルフブランディングについて社員に伝えていきたいという思いがありました。
社内セミナーを開催する他、社外でもミドルシニア向けに「身だしなみや装い方」などをお伝えしています。
プラチナ美容塾さんの強みの一つはなんといっても、メンバーの皆さんの元気なパワー。女性たちから「ちょっとはあなたもやりなさいよ」と背中を押してもらう、お尻を叩かれるくらいが、男性が動き出すのにちょうど良いと思うのです。男性がそれでどうしたら?と思った時に、その具体的なテクニックを私が伝えるという関係性があるのではないかという期待もあります。大体の男性は奥さんに服を選んでもらったり、女性から言われたら男は弱いですよね(笑)
プラチナ美容塾さんから意識変化を投げかけてもらった後に、男性だからこそのコツを伝える組み合わせができたら、と思ってます。
――坂井さんが今後さらに取り組みたいと思う社会的な課題認識とは?
プラチナ美容塾さんは女性を中心に、シニアを元気にしようと活動を始められましたが、そのコンセプトの男性版という感じだと思っています。特に、男性は会社という組織の中だけで生きてきた人が多いので、それ以外の場でのコミュニケーション力が圧倒的に落ちると思うのです。その一つの要素でしかないとはいえ、第一印象ってどこであっても大切ですし、少なくともそこで損しない方がいいですよね。サラリーマン生活が終わって次に自分で仕事を始める、プロボノする、地域の活動をする、何にしたって印象と身だしなみで損していいわけないですよね。私の世代より上の人はかなりそういうことには無頓着で、むしろ、美やお洒落というのは軽薄で軟弱なもの、という見方をしている方が多いです。
会社の中でも、能力は高いが印象は決して良くないという人が沢山います。私はむしろその逆で、営業としての能力は中の下くらいだったと思いますが、印象で損することはなかったと思います(笑)。人とコミュニケーションをする際に、相手に嫌な印象を与えないことは重要で、見た目で損をしている人がまだまだ多いのではないかと思います。また、年齢を重ねれば重ねるほど、見た目の差が激しくなってくるのは避けられません。
プラチナ美容塾さんが企画されたイベントで病院の先生からお聴きしたのですが、お化粧が女性を元気に幸せにするというのは、医学的にも根拠があるそうです。その男性版はないのか?男性は、お化粧はしないけど、せめて肌や身だしなみを整えることによって元気になる、寿命が伸びるといったデータがその内に出てきたりしないかと思っています。
男性も女性も、誰もが長生きする時代です。どうしたって肉体的にも精神的にも劣化していく中で、女性がお化粧をするように、男性は爽やかな白いシャツを着る、会社時代のスーツ、ゴルフウェア、コンビニに行くスウェットに加えて、すこし意識を変えた着こなしをしていけば、本人も気持ちが良く生き生きする、街中の雰囲気も爽やかになっていくのでは、と考えています。美と言ってしまうと高尚な感じがしてしまうけれど、印象管理、自分をブランディングすることでコミュニケーションを活性化する、若々しくいる意識を育てることで、世の中を明るくしていきたいです。そこに共感が得られるのであれば、プラチナ美容塾さんに限らず、他の団体ともコラボをやっていきたいと思っています。
――坂井さんの今後の目標は?
プラチナ美容塾さんと自分がやりたいことの重なりを確実に進めていけたらと思います。コロナの影響で、一気にオンライン中心の世界になってきました。家にいることも増え、逆に着るものを選ばなくなってきているかも知れませんが、得意とする男性向けコンテンツを、オンライン・リアルイベント問わず、日本全国に対して広げたいと思っています。今はまだ個人的にセミナーを始めたというところですが、いずれはイメージコンサルティングをメインの仕事にしていきたいと思っています。
※掲載内容は2020年8月時点のものです。
・ライフシフトプロボノプロジェクト「NPO法人シニア大樂」同チームメンバー笹さんの記事「東京ホームタウン大学2020」4限目 トークセッションレポート
・2020年度ライフシフトプログラムのご案内(プロボノ1DAYチャレンジ)
(本年度のライフシフトプロボノプログラムは、「プロボノ1DAYチャレンジ」として実施します)
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