• サイトマップ
  • 都庁総合トップ
    • 大きいサイズ
    • 標準のサイズ
    • 小さいサイズ

    東京ホームタウンSTORY

    2025年の東京をつくる 東京ホームタウンSTORY

    東京ライフシフト

    地域の課題に寄り添える、従業員の育成を目指して

    【インタビュー】
    株式会社イトーヨーカ堂
    人事室・経営企画室
    2019年8月21日

    - お話いただいた方々 -

    人事室 勤労厚生部 総括マネジャー
    須賀秀人さん
    人事室 人事部 給与担当マネジャーダイバーシティ推進プロジェクトリーダー 
    津田雅史さん
    経営企画室 CSR・SDGs推進部マネジャー労働環境プロジェクトメンバー 
    強矢健太郎さん

    ページ:1 / 2

    2007年に日本で生まれた子どもたちの半分は、107歳まで生きるという国連の推計があります。長くなっていく人生の恩恵を、みんなが受けられるような時代を作っていくために、個人も会社も社会も変わっていかなければなりません。「東京ホームタウンプロジェクト」では、こうした変化への対応を「ライフシフト」と呼んで、地域や社会に役立ちながら、自らも健康で幸福になっていこうとする人たちを応援するプログラムを実施しています。

     このコーナーでは、企業としての地域貢献とともに、従業員の「ライフシフト」を後押ししている企業等を訪問して、その取り組みをご紹介していきます。第2回は株式会社イトーヨーカ堂の皆さんにお話を伺いました。

    「男の料理教室」で、家事参加とネットワークづくり

    ―「人生100年時代」といわれていますが、長くなっていく人生を豊かにするために、社員の皆さんにどんな支援を行っていますか?

    須賀「弊社の退職制度は、60歳定年、再雇用で65歳まで、非正規の方は70歳までとなっており、世の中の流れに従って、できるだけ長く働ける環境を整えようとしています。ただ、人生100年時代に向けて、セカンドキャリアをどう磨いていただくかということについては、これからさらに力を入れて取り組んでいかなければと考えています。社員研修としては、定年を迎える3年前に、定年予定者全員に説明会を開き、ライフプランの説明などをしています。また、今年度より50歳以上の社員に向けて、キャリアデザイン研修をスタートし、今後社の中でどのようにキャリアを磨いていくかを考えてもらうきっかけにしています。
     ただ、50歳をすぎてからワークライフバランスを考えるのでは今は遅いのではないかと思っています。できるだけ早く、仕事以外のつながりを持つようにしましょうということで、ほかにも様々な施策を考えています」

    津田「イトーヨーカドーでは、多様な人材が活躍できる会社を目指して、『ダイバーシティ推進プロジェクト』を立ち上げています。そのひとつのプログラムに男性の育児・家事参加促進を目指した『イクメン推進プログラム』があります。そのプログラムでは、最初は育児参加を促進していたのですが、去年初めて、『集まれ!カジダン!!』という男の料理教室を始めました。弊社の食品部門とコラボレーションして、料理初心者でも簡単に実践できる時短レシピを考えてもらい、それに男性たちが挑戦するという料理教室です。参加者のご家族からは、お父さんが料理に挑戦するようになって家族の会話が増えたと喜ばれています。また、このプログラムは、グループ全体に声をかけているため、普段接することのない職種の人たちと肩を並べてわいわい料理することで、参加者のネットワークを広げるのにも役立っているという声も聞こえてきます。参加者にとっては、仕事以外の生き方を振り返るための、いいきっかけになっているようです。」

    「ダイバーシティ推進プロジェクトのプログラムは、自己啓発ということで、業務が終わった18時ごろから月に1回程度実施しています。開催場所は、現状では本部のある東京に限られていますが、テレビ会議システムなどを通じで、地方にも生中継するようにしています。」

    「脳活フェスタ」や「子育て支援センター」を店舗内で

    ―地域とのつながりという点では、何かなさっていることはありますか?

    強矢「弊社及びグループ企業は、各自治体と地域包括連携協定を締結し、地域の様々な課題解決のための取り組みをしています。その取り組みの中で、従業員がボランティアとして地域と関わるケースが多くなっています。
    たとえば、弊社の本部は東京都千代田区にありますから、ちよだボランティアセンターに登録して、区内の他の企業とともに、介護老人ホームなどのボランティア活動などに参加しています。足立区では、大型店舗を活用して、地域の団体と連携し、認知症予防のための『あだち脳活フェスタ』というイベントを開催しました。そこには、『認知症サポーター養成講座』を受講した多くの従業員が関わっています。

    千葉県八千代市の店舗には、広いセンターコートがありますので、平日の午前中に地域のお年寄りが集まっていらして、みんなで八千代市が作った『やちよ元気体操』を行っています。店舗の従業員の平均年齢も結構高いですから、そこに従業員も参加して、自分たちも元気をもらうとともに、地域の人たちと親しくなれる良い機会となっています。

    埼玉県では、県が発行している働きながら地域活動を行っている人たちのインタビュー集『地域で活かす私の力 地域デビュー』という冊子を従業員全員に配布して、地域活動への参加を促しています。地域の活動に参加してはじめて、従業員も地域の一員になっていくという考えからです。

    静岡市では、今年6月から、店舗内に子育て支援センターが開設されました。地域のお客様から上がってきた声を、市に取り次いで実現した企画です。平日は駐車場にも余裕がありますし、ついでに買い物もしていただけるので、子育て世代からも好評です。

    以前は連携の相手が都道府県単位だったのですが、いまは市町村単位やそれより細かくなっています。地域によって抱えている課題が全く違いますし、同じ市内でも北と南で違ったりしますので、地域包括支援センターや子育て支援センターと連携することで、各地域の課題と向き合いつつ、従業員にも地域の一員として積極的に関われる機会を提供しています。」

    東京ホームタウンプロジェクトの支援先、参加者、協力団体などをご紹介します。

    ページトップへ戻る
    Copyright © 2015-2024 Bureau of Social Welfare, Tokyo Metropolitan Government. All Rights Reserved.