東京ホームタウンSTORY
東京ライフシフト
【参加者の声】提案企画の実現にも感動!「自分のスキル」に気付けたプロボノ経験
北嶋 緒里恵さん(旅行会社/マーケティング勤務)
約1カ月間の準備期間を経て、“本番”1日で成果物を仕上げる「プロボノ1DAYチャレンジ」(2021年度は「プロボノチャレンジ」と改称)。2020年、「浅川リバーハウス」の「スペース活用ワークショップ」のプロジェクトにリーダーとしてご参加いただいた北嶋 緒里恵さんに、プロボノプロジェクト成功のポイントや、プロジェクトのその後について、お話を伺いました。
※2021年9月25日に開催した「プロボノチャレンジ 事前オリエンテーション」の経験者トークの内容を編集しています。
ページ:1 / 2
わからないことだらけのスタートからヒアリングを重ね、25ものアイデアを提案
「浅川リバーハウス」は、東京都日野市の浅川沿い、昭和レトロな一軒家の“空き家”を活用しているスペースです。私が参加したのは、「浅川リバーハウス」で今後どのような取り組みを広げていくことができるかを考える「スペース活用ワークショップ」のプロジェクトでした。私自身は、本業は旅行関係のオンラインエージェンシーの会社でマーケティングの仕事をしています。
「浅川リバーハウス」はご夫妻で運営されていて、「役割と仕事をつくる場所にしたい」という思いをお持ちだったのですが、私たちプロボノメンバーとしては、プロジェクトが始まった当初はわからないことだらけ。チームメンバーの初顔合わせとなったオリエンテーションの場では、「何をしたらいいんだろう・・・」と、それぞれが想像を膨らませている状況でした。でも、共通しているのは、何か役に立てることをやってみたいと思いを持って集まったメンバーだということ。「わからないことはまず聞こう!」と、その場で支援先のおふたりにメールをしてアポイントメントを取り、オンラインでお話を聞く機会を作りました。
まずは「役割と仕事をつくる場所」とはどんな場所か、おふたりが想像されていることを、いろいろな角度からそれぞれのメンバーが聞いていき、「こういうことなのかな」と想像を膨らませるミーティングを実施。約一カ月のプロジェクト期間でしたが、チームでのミーティングも週に一度程度オンラインで重ね、本番前に一度現地にも伺って、1DAYチャレンジ本番では25のアイデアを提案させていただきました。
もともと、すごくいろいろな取り組みをされているおふたりで、たとえば「浅川リバーハウス」で地域の高齢者向けにスマホ教室をしたり、毎週、周辺農家の野菜を販売するイベントをずっとやっていたり。そうしたなかで、気がついたら自治会の役員にもなられて、地域の防犯や防災にも取り組み、避難ルートを皆さんに理解してもらうにはどうすればいいか…ということまで多岐にわたって行っていらっしゃいました。でも、本当にやりたいことは何なんだろう、「役割と仕事をつくる場所」って実際どんな場所になったら理想なんだろう、ということが、まだおふたりのなかでもぼんやりしているところが正直あったようです。
そこで、個別のイベント企画などの25のアイデアに加えて、本当はオーダーされたわけではなかったのですが、やりたいことのイメージに向けて階段を上がっていけるように、中長期のステップまでを僭越ながら提案させていただきました。また、おふたりと一緒に実現するアイデアを3つに定め、それに基づいて年間のアクションプランを計画しました。
すでに実現したアイデアも。支援先団体にとって大切な一歩に
提案させていただいたアイデアのなかには、すでに実現していることもあります。
たとえば、活動の認知を広げるためのエコバッグ。これは、本当にプロボノ活動の本番が終わった直後に作っていただいて、インターネットで販売もされています。毎週木曜日に「ベジマ(ベジタブルマーケット)」という地域の農家さんの野菜を販売するイベントを行われているのですが、ここで買ってくれた人たちにこのエコバッグを使ってもらって、これを持った人たちがご近所を歩いていたり、ショッピングモールを歩いていたりしたら、話題になって活動がもっと広がっていくんじゃないか、とチームメンバーが提案した企画でした。
もう一つ実現したのは、浅川を活用したコミュニティづくりのイベントです。川沿いのまちならではの、浅川を活用したアクティビティやコミュニティづくりを活動の核にしていってはどうか、とチームで提案をさせていただきました。住民のみなさんとつながりを持つイベントと、そのつながりに継続性を持たせることによって、やりたいことの実現につながってくのではないか、と考えました。
そのコミュニティづくりのきっかけとして企画されたイベントは、「あさかわ遊び」という名前で今年3月に実現。日曜日の午後、最初に川の掃除を1~2時間くらいしたあと、焚き火を囲みながらみんなで少しお酒を飲んだり、ワイワイ喋ったりして解散するというアウトドアのイベントでした。私たちプロボノチームのメンバーも参加したのですが、参加者用に黄色いTシャツを作っていただき、全員で着たら、それが川沿いですごく目立って(笑)。通り過ぎる近所の人たちがジロジロととても注目してくださったんですね。「あの人たち何やってるんだろう」「私たちも何かやってみようか」という声が広まる良い機会になったようです。実際にゴミもたくさん拾えて、「これから川と一緒に生きるまちなんだ」という思いのなかで、川をきれいにしながらコミュニティを作っていく。そこから、「浅川リバーハウス」を「役割と仕事をつくる場所にしたい」という目的への第一歩になったのではないかと思います。
- 「地域参加のトビラ見本市」レポート
- 「東京ホームタウン大学2024」分科会レポート
-
「東京ホームタウン大学2024」メインセッションレポート
2025年、そして、その先へ。超高齢社会・東京のこれまでとこれから - 【参加者の声】スキルに自信を持てた宝物のような経験。まちの見え方にも変化が
- 【参加者の声】異業種のチームメンバーから学び、楽しめたチャレンジ
- 【参加者の声】気軽に参加できて、新しい社会の一面も見られる機会に
- 「東京ホームタウン大学2023」分科会レポート
-
地域づくりの将来像を共有するために〜目標を言語化する方法
「東京ホームタウン大学2023」
基調講義レポート -
楽しみながら支え合う〜心を動かす言葉の力
「東京ホームタウン大学2023」
オープニングトークレポート - 【参加者の声】団体さんへのリスペクト×私だからできること