東京ホームタウンSTORY
支援先レポート
年間のべ2800人が利用する
板橋区の「たまり場」ができること
理事 佐々木令三さん
設立 2001年
2000年の介護保険法施行を機に板橋区から介護予防事業を受託。NPOの支援・各種出前講座・住民向けの啓発講座など多くの事業を手掛ける。事業の中での気づきを活かし、日常的に人とのつながりを持続するための場所が必要ではないかとの思いから2013年コミュニティスペース「たまりば・とうしん」をスタート。2015年度の「東京ホームタウンプロジェクト」では事業計画作成のプロボノ支援を受けた。
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東武東上線ときわ台駅から歩いて10分ほどの場所にある、板橋区東新(とうしん)町の「たまりば・とうしん」。“たくさんの人と情報が集まる、温かくなごやかな 地域のたまり場”を掲げ、2013年5月にスタートしました。
2015年は東京ホームタウンのプロボノ(職業上のスキルや専門的知識を活かしたボランティア活動)の支援で、この場所にもっと足を運びたくなるような新しい仕掛けづくりの提案も受けています。
「たまりば・とうしん」を運営する、NPO法人健やかネットワーク理事の佐々木令三さんは、57歳で退職。当時は「2015年問題」と言われていた高齢者の増加問題を視野に入れた、小地域での支え合いの推進を目指していたといいます。
現在74歳。「やりたいことがいつも5つはある」と語り、現在は高齢者だけでなく子どもの貧困問題などにも目を向ける佐々木さんに、今までの活動の成果と、これから取り組みたいことを伺いました。
「2015年問題」はうまく切り抜けられた
佐々木さんは板橋区・東新(とうしん)町にある地域のコミュニティスペース「たまりば・とうしん」を運営しています。現在、東京都のさまざまな地域でサロン、居場所が作られていますが、「たまりば・とうしん」の活動はかなり活発ですね。
佐々木 週5日の開館、年末年始などのお休みもありますが、2015年4月から2016年3月までに延べ2800人の方に利用していただきました。
佐々木さんは、57歳のときに会社を退職され、現在の活動を始めました。まず、退職から2013年の「たまりば・とうしん」オープンまでの話を伺います。
佐々木 退職した理由はいろいろありました。みなさん「2015年問題」を覚えているでしょうか、これは大きなトラブルもなくやり過ごせましたね。次は「2025年問題」です、所謂団塊世代(1947~1949年生まれ)といわれる世代が全て年金受給者になるという、超高齢社会に関わる問題です。
退職後は一人ひとりが自己責任で生きていくことになります。57歳はまだちょっと元気がある世代ですから、65歳くらいまでの間に社会のために役立つことができればいいと思っていました。現在は74歳になっていますが(笑)。
65歳で満足しきれず、続けていらっしゃる?
佐々木 やりたいことがどんどん出てきている。「2015年問題」では、世の中はパニックにはなっていません。しかし今度は、団塊世代が75歳以上になる「2025年問題」があります。これは待ったなしです。
私は、研究者でも、福祉の専門家でもありません。地域の生きざま・なりわいを丁寧に観察することで、住みやすさ・心地よさを追求してきたつもりです。実は、今やっていること以外に5つくらいテーマがないと生きた心地がしなくて、周りの人に迷惑がられているんですよ(笑)。
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