東京ホームタウンSTORY
東京ホームタウン大学講義録
「東京ホームタウン大学2024」メインセッションレポート
2025年、そして、その先へ。超高齢社会・東京のこれまでとこれから
堀田 聰子氏、檜山 敦氏、池口 武志氏ほか
開催日: 2024年2月17日(土)
会場:東京大学 伊藤国際学術研究センター
登壇者:【講師・聞き手】堀田 聰子氏(慶應義塾大学大学院 健康マネジメント研究科 教授)、
【講師】檜山 敦氏(一橋大学大学院 ソーシャル・データサイエンス研究科 教授、東京大学先端科学技術研究センター 特任教授)、池口 武志氏(一般社団法人 定年後研究所 理事・所長)
動画:YouTubeにリンク
分科会レポートはこちら
地域参加のトビラ見本市レポートはこちら
ページ:1 / 4
2024年2月17日、東京大学 伊藤国際学術研究センターにて、「東京ホームタウン大学2024」を開催しました。
「東京ホームタウンプロジェクト」は「いくつになっても、いきいきと暮らせるまちをつくる」をスローガンに、超高齢社会において、身近な地域でさまざまな助け合いやつながりが広がる東京のまちを目指して、東京都福祉局在宅支援課主管のもと2015年より続いている取り組みです。
「東京ホームタウン大学2024」は、この東京ホームタウンプロジェクトの2023年度の取り組みを総括するとともに、東京の地域社会への参加の入り口となるイベントとして、広く一般の皆さま、地域団体、プロボノワーカー、行政関係者、社会福祉協議会、生活支援コーディネーターのみなさま等、約350名のご参加をいただきました。
メインセッションでは、世界に先駆けて超高齢社会に突入している大都市・東京の現状をひも解きながら、地域社会での活動をも視野に入れた人生100年時代の豊かな生き方を、活用が拡大している最新テクノロジー活用や企業の働きかけの変化とともに考えました。
目次
-東京ホームタウンプロジェクトとは
-メインセッションレポート
■東京ホームタウンプロジェクトとは
嵯峨:皆さんこんにちは。今日は東京ホームタウン大学にご参加いただき、ありがとうございます。事務局を担当しております認定NPO法人サービスグラントの嵯峨と申します。東京ホームプロジェクトは、「いくつになってもいきいきと暮らせるまちをつくる」を合言葉に、中でも、東京の強みである活発な企業活動、さまざまな企業でお勤めの皆さま、あるいは個人でビジネスをされていらっしゃる方々、そういった人たちの専門性や経験、スキルを活かしながら東京の地域づくりを進めていこうというプロジェクトです。
「ビジネススキル、専門性を生かしたボランティア活動=『プロボノ』」の力も借りながら、地域活動を頑張っていらっしゃる団体の皆さんとご一緒に地域を作っていこうという取り組みです。
今、東京の高齢者人口は300万人を超えており、とくに見逃せないのが75歳以上の後期高齢者人口が増えていることです。戦後の人口ボリュームゾーンがこの75歳以上に差し掛かっていく時代を迎え、この東京というまちで、いかにいきいきと暮らせるようなまちをつくっていくかという、非常に大きな課題が今、やってきていると感じます。
従来から、高齢になった時に医療、それから介護という大きな支援サービスの仕組みがありますが、下にありますような生活支援、介護予防といったような、身近なご近所同士でのちょっとした支え合い、助け合いができるような社会をどう作っていくか、介護になる手前の段階でどう予防して、みんなが元気で暮らせる時間を伸ばしていくか、「地域包括ケアシステム」と呼ばれるこういった取り組みが非常に重要であると言われてきています。その中で、これは高齢者の方だけの問題では決してなく、全世代にまたがった課題として、これまで地域や福祉に関心がなかった方も巻き込みながら、一緒に東京のまちづくりに参加していこう、それが、東京ホームタウンプロジェクトです。
そして今年度、東京ホームタウンプロジェクトのウェブサイトに、「地域参加のトビラ」という新しいコーナーが立ち上がりました。これはプロボノに限らずいろいろな地域のボランティアやイベント、ちょっとした体験などの募集・申込ができる仕組みです。地域に一歩踏み出しやすいきっかけを作っていくことによって、より多くの方たちに地域活動に参加をしていただきたい思いでオープンしております。
ぜひ皆さまの「まちとつながる はじめの一歩」にご活用いただければ幸いです。
地域参加のトビラ:https://hometown.metro.tokyo.jp/tobira/
■メインセッション レポート
「2025年、そして、その先へ。超高齢社会・東京のこれまでとこれから」
堀田:皆さん、こんにちは。この東京ホームタウンプロジェクト、始まった2015年から10年近く経ったということになりますが、2015年は、安心して暮らし続けられるまちづくり、またそういう体制を作っていこうという中でも、“私たち自身”がより長くいきいきと地域の中で暮らしていく、そして地域のさまざまな方々とつながり合うことで、まちづくりに繋がっていくことを広げていこうと、政策的にも強く推し進められるようになった年でもあります。実際に、この10年を振り返ってみてまちの風景はどう変わったんだろうか。あるいは、私も皆さんももれなく10年の歳をとったことになりますが、10年前と比べて、私たちのこの人生のキャリア、どう生きていくかということに関わる考え方は何か変わったんだろうか。それを支えるような基盤もいろいろと進化してきているところがあります。そんななかで、これから先どのような環境だと、私たちがよりいきいきと私たちらしく暮らせるか、そして「あったらいいな」と描くまちの風景をみんなの手で作り上げていくことができるかを、最初のセッションで考えてみたいと思います。
このメインセッションでは2人のゲストスピーカーをお迎えしています。1人目の檜山先生は、テクノロジーを活用して社会参加を一歩進めるべくエンジンをかけていらっしゃいますので、そのお話をいただきたいと思っています。その後、池口さんは、ご自身の体験も踏まえながら、定年という概念が変わる中、ご自身の考え方を切り替えると一人の人生としてこんなにも人とつながり、活動を展開していけるということを、企業の動きと合わせてご紹介いただこうと思っています。
では、まず檜山先生からお願いいたします。
- 「地域参加のトビラ見本市」レポート
- 「東京ホームタウン大学2024」分科会レポート
-
「東京ホームタウン大学2024」メインセッションレポート
2025年、そして、その先へ。超高齢社会・東京のこれまでとこれから - 【参加者の声】スキルに自信を持てた宝物のような経験。まちの見え方にも変化が
- 【参加者の声】異業種のチームメンバーから学び、楽しめたチャレンジ
- 【参加者の声】気軽に参加できて、新しい社会の一面も見られる機会に
- 「東京ホームタウン大学2023」分科会レポート
-
地域づくりの将来像を共有するために〜目標を言語化する方法
「東京ホームタウン大学2023」
基調講義レポート -
楽しみながら支え合う〜心を動かす言葉の力
「東京ホームタウン大学2023」
オープニングトークレポート - 【参加者の声】団体さんへのリスペクト×私だからできること