東京ホームタウンSTORY
東京ライフシフト
気軽に参加したプロボノで、初めて触れた地元・八王子の地域活動
早田 優子さん(テーマパーク運営企業勤務)
大学卒業後、一つの企業で20年間マーケティングの仕事に携わってきた早田さん。何か違う世界を知りたい、培ってきたスキルを他の分野で役立てられないだろうか?と、2020年に東京ホームタウンプロジェクトのプロボノに参加し、初めて地域活動に触れたそうです。八王子市の生活支援団体ネットワークを支援するプロジェクトに参加された理由や、多数のヒアリングで地域のみなさんと濃密な時間を過ごして感じたことなどを伺いました。
※2021年6月30日に開催した「東京ホームタウン 入門講座『ライフシフト入門』」のゲストトークの内容を編集しています。
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地域活動とは偶然の出会い。新しい世界を見たいとプロボノに参加
普段はどのようなお仕事をされているのでしょうか?
大学卒業後に新卒で入社したテーマパーク運営企業で、約20年間勤めています。一年前に経営戦略に異動したのですが、それまではずっとマーケティングの仕事をしてきました。
プライベートでは中学1年生と小学4年生の子どもがいます。社会活動に関してはまったく経験がなく、転職もしたことがないので、子育てをしながらではありますが、キャリアとしては一つの会社でずっと勤めている状況です。
プロボノ参加のきっかけは?
15年くらい前に会社の後輩がプロボノをやっていると聞いて、初めてプロボノという言葉を知ったのですが、当時はまだ入社5年目くらいで余裕がなく、参加には至りませんでした。その後、結婚して子育てが始まったり、一時期は転職活動もしてみたり…ということがあったのですが、結果的には今の会社の仕事内容や環境がすごく自分に合っていて、離れることはできないなと思いました。ただ、20年働いていると、「このままでいいのかな」「違う世界を見たいな」という気持ちも湧いてきて。仕事をしながらできることがないかと考えた時に、プロボノを思い出したんです。そして、プロボノができるところを探して、最初に見つけたのが東京ホームタウンプロジェクトでした。
八王子市の生活支援団体を支援するプロジェクトを選ばれた理由は?
マーケティングスキルで何か役に立てないかなと思い、いくつかのプロジェクトを見ていたのですが、たまたま私が八王子市出身で。中身は何をするか分からないけれど、「八王子」というキーワードに引かれて、軽い気持ちで手を挙げました(笑)。「地域活動に関わりたい!」と初めから思っていたわけではなく、プロボノに参加しようと見ていたプロジェクトの中の一つが偶然、地域活動に携わるものだった、という感じですね。主に高齢者の身の回りのお世話をされている団体さんの支援ということはつまり、地域に深く入り込んでプロボノ活動をすることになる、というのは後から知りました。
今日は講座に登壇させていただいていますが、「そんな気軽な参加がきっかけの人もいるよ!」という代表のつもりです(笑)。
(参考:2020年度支援実績 八王子市/身の回りのちょっとした困りごとに応えられる、地域のインフラ定着のためのカギとは?)
実際に地域活動に関わってみて、発見や驚きはありましたか?
企業との違いという点でまず感じたのは、やはりスピード感ですね。流れている時間が違うというか。企業だと、会議は30分以内で!とか、その短時間でどのくらいアウトプットできたかが勝負だったりしますが、そこは必ずしも重要ではなくて。年齢や生活リズムが違う地域団体の方々のなかに入ってみて、時間に対する考え方や使い方の違いを大きく感じました。私はせっかちなので、すぐに結論を出したくなってしまうのですが(笑)、議論のスピードもなるべくゆっくりにしていました。
もう一つ、決定的に企業活動と違った点は「網羅性」です。違いを意識するうえで、スピード感が横軸だとすると、縦軸といった感じでしょうか。
これは、企業はターゲットを「選ぶ」のに対し、地域社会は「拾う」ことが必要。網羅しなくてはいけないということです。それを実感したのは、課題整理ワークショップをさせていただいた際、課題が多岐にわたるなかで、どれも大事で選べなかった時ですね。だからビジネスとは進め方、考え方がまったく違うんだと、肌で感じました。
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