東京ホームタウンSTORY
東京ホームタウン大学講義録
「東京ホームタウン大学2023」分科会レポート
都内の地域団体、地域づくり担当者、社会人等のみなさん
開催日:2023年3月3日(金)・4日(土)
会場:オンライン
動画:YouTubeの再生リストにリンク
●オープニングトークレポートはこちら
●基調講義レポートはこちら
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「東京ホームタウン大学」では、各テーマで活動する複数の団体と、各団体をサポートしている地域づくり担当者からの事例発表や、社会人による地域活動の立ち上げや構想を応援する「東京ホームタウン大学院」などの発表を基に、課題や解決策についてみなさんと共に考えていきました。その内容を以下にダイジェストでご紹介します。
【金曜の部】
分科会①
いくつになってもいきいきと集える場とは
趣味や運動を仲間と楽しめる活動や、多世代が交流できる地域の居場所など、つながりの場づくりに取り組むみなさんに、活動の工夫や身近でできる関わりの“はじめ一歩”を伺いました。
●登壇者
- 仁寿会 中川 佳和さん
- ケア24下井草 生活支援コーディネーター 長嶋 朋子さん
- まちナカ・コミュニティ 西荻みなみ 秋山 成子さん
- ケア24西荻 生活支援コーディネーター 黒松 利砂さん
●当日レポート
登壇者のみなさんが、つながりの場づくりにあたって大切にしていることとして、参加される方にとにかく気軽に楽しんでいただけるように、見学や体験会、初めての方でも参加しやすいイベントなどをそれぞれに用意されていることを、背景にある思いと共にご紹介いただきました。また、これから地域に一歩踏み出したい方に向けて、興味を持ったことから見学だけでも大丈夫なので、まずは参加してみてほしい。それもハードルが高いようであれば、お近くの地域包括支援センターにお声かけください。というメッセージもいただきました。
[参考資料]
「まちナカ・コミュニティ 西荻みなみ」の取り組み(PDF)
※トーク内でご紹介のあった「リンクワーカー=お当番さん」について、集め方や巻き込み方、お声掛けの工夫を追加でおしえていただきました。
分科会②
地域づくりの鍵を握る、縦のつながり・横のつながり
区市町村、第1層・第2層生活支援コーディネーター・協議体、地域の多様なステークホルダーによる、より良い連携の方法とは?
今年度、連携プロジェクトに取り組んだ区市の事例をご紹介いただきました。
●登壇者
- 小金井市 福祉保健部 介護福祉課 菊地原 美和さん
- 墨田区 社会福祉協議会(One SUMIDA Project)小古山 知世さん
- 福生市 福祉保健部 介護福祉課 佐野 秀実さん
- 司会:株式会社エンパブリック 広石 拓司 氏
●当日レポート
小金井市での「お金の管理に関するお困りごと」に関する啓発、墨田区「One SUMIDA Project」でいかに住民の方と協働していくかの検討、福生市での「生活支援コーディネーター」と協働するまちづくり体制の構築に向けた取り組みについて、本年度のプロセスを紹介していただきました。各地域の特性や課題に合わせた、多様なステークホルダーを巻き込むため工夫は、東京ならではの地域づくりのヒントとなりました。
なお、分科会で紹介のあった小金井市での朗読劇の内容については、こちらからダウンロードしてご覧いただけます。
分科会③
東京ホームタウン大学院
東京のまちで自分らしい活動を立ち上げる!
現役企業人が考える、これからの地域づくりとは?
「東京ホームタウン大学院」の研究生として、仮説を実証すべくさまざまな調査を行なってきたみなさんが、個性あふれる研究の成果を発表しました。
●登壇者
- 池田 明枝さん
- 山口 亮さん
- コメンテーター:落合・中井社会人大学院 野口 卓也さん
●当日レポート
池田さんは、コロナ禍でリアルにつながれる居場所が減少する中、スマホとインターネットの接続さえあれば、どこからでも、いつでも気軽にアクセスできるオンラインでの”居場所”として、LINEの「オープンチャット」機能に着目し、シニア層のLINEコミュニティの可能性を調査。また、山口さんは、人目につきにくい住み開き拠点を、どうやって地域の人たちに知ってもらうか、その認知度向上をめざした数々の実験の過程を、成果物にまとめました。それぞれの発表に対し、参加者のみなさんからも「新しい発見があった」「失敗を重ねても行動していくことが大切だと気づいた」などのお声をいただきました。
[当日いただいたご質問への回答]
Q.オープンチャットに参加しよう!と広げるにはどんな方法がいいかというアイデアはありますか? リアルなコミュニティからの展開でしょうか。
A.(池田さんより)
リアルのコミュニティがあれば、そこからの展開が早いかと思います(リアルコミュニティ参加者限定のルームなどであればパスワード付きオープンチャットルームも作れます)。また、新規オープンチャット運営での大事な部分は次の2点と考えます。
1.参加者の求めている内容に合ったルームにする(どのような参加者の為のルームなのかターゲットや規模を明確にする)
2.ルームのルールを参加者層に合わせて設定し、明確にする
お薦めは、まず、ルームを立ち上げたい方が、思い描くオープンチャットルームに近い現存ルームを自ら探して、1週間でも参加者として入って運営者や参加者の発言を観察することです。具体的な参加の呼びかけ方のイメージが湧くのではないかと思います。
【土曜の部】
分科会④
地域のつながりを次世代へつなぐ
活動を新たな担い手・参加者と共に広げていくためにできることは?
多様なつながりの機会を提供している団体のみなさんの試行錯誤を伺いながら共に考えました。
●登壇者
- 豊島区高齢者クラブ連合会 外山 克己さん
- 豊島区 保健福祉部 高齢者福祉課 管理グループ 小嶋 浩一さん
- 東村山いきいきシニア 小澤 道子さん
- 東村山市 北部地域包括支援センター 鈴木 博之さん
- コメンテーター:東京都立大学 室田 信一氏
●当日レポート
新規参加者を増やしたい、組織の世代交代にあたり運営を見直したい、というそれぞれの課題解決に向けてプロボノと協働された2団体から、協働プロジェクトのその後の状況を伺いながら、組織運営について考えていきました。「歴史ある団体ほど”つながり”が固定化されてしまいがちで、いかに柔軟に世代を超えていろいろな人たちに関わってもらえる運営をしていくかが難しい」という課題を共有いただくなかで、室田先生からは「なかなか新しいメンバー入ってこない中でのリーダーシップは、従来型の一人が引っ張っていくリーダーシップではなく、難しさをしっかりと言語化して他の人と共有し、みんなで解決していこうという語り方が大切になる」というヒントもいただきました。
分科会④
楽しみや共感から始まる、支え合いのまちづくり
世代を問わず、あたりまえのように互いに助け合い、笑顔あふれる地域をつくるために。
地域のハブのような存在として、人と人とを結ぶ活動に取り組むみなさんの事例を伺いました。
●登壇者
- NPO法人ヒューマンケア 半澤 比呂美さん
- 福生市 福祉保健部 介護福祉課 高齢者支援係 佐野 秀実さん
- 上井草 結いの会 塙 耕平さん(ご欠席)
- ケア24上井草 生活支援コーディネーター 渡辺 由女さん
- コメンテーター:東京都立大学 室田 信一氏
●当日レポート
地域での様々な活動とそこで生まれるネットワークをより活かし、発展させている2団体の取り組みから、新たな活動を生み出すための工夫のヒントをいただきました。事例紹介からは、地域にいらっしゃる個人とのつながりから、徐々に大きく助け合いの輪が広がっていくプロセスを垣間見ることができました。また、室田先生からはコーディネーターが地域の活動を支援するにあたってのノウハウについてもお話しをいただきました。
アフタートーク
いま、わたしたちにできること
イベントの締めくくりとして、2日間のプログラムで得た気づきを紹介するとともに、東京ホームタウンプロジェクトとして考える“まちの将来像” と今、できることについて総括しました。
●登壇者
- 東京都立大学 室田 信一氏
- 株式会社エンパブリック 広石 拓司 氏
- 認定NPO法人サービスグラント 嵯峨 生馬
●当日レポート
「東京ホームタウン大学2023」でお届けしたプログラムで出たキーワード等を振り返りながら、これからの社会をどうみんなで一緒に作っていくか、リーダーシップについての考え方や、コーディネーターの関わり方、基調講演でも出てきた「私の物語」を含む対話の大切さなどをあらためてディスカッションし、2日間の気付きを総括していきました。
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