2025年の東京をつくる 東京ホームタウンSTORY

高齢者に安心と生きがいを届ける
地域コミュニティとつながる商店街

NPO法人 街のお助け隊コンセルジュ
代表 青木弘道さん
2018年1月22日

2004年設立。品川区の中延商店街を拠点に、周辺に暮らす高齢者のちょっとした困り事をお手伝いする有償ボランティア活動を展開している。2015年度の東京ホームタウンプロジェクトでプロボノ支援を受け、その際、今後の目標の一つとして挙がっていたNPO化を2016年に実現。また、もう一つの活動として、希少価値の高いニホンミツバチの養蜂事業も独自に手掛け、その“幻のハチミツ”は中延商店街発の名物として商店街の活性化にもつながっている。

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中延商店街の一角に小さな事務所をかまえ、高齢者の困り事の解消と、元気な高齢者の健康・生きがい増進に貢献し続けている「NPO法人 街のお助け隊コンセルジュ」。

団体代表を務める青木弘道さんは、13年前、高齢者障害研究を実践するために中延商店街で事業を始め、以来、高齢者の人たちに親切な商店街をめざして、地域のみなさんや商店街の方々と対話を繰り返しながら、この活動を続けてきました。その結果、中延商店街は、「頑張っている商店街77選」として経済産業省から表彰されるまでになったのです。
いまでは“街の顔”ともいえる存在となった青木さんに、これまでの経験や苦労、そして活動を地域に根づかせるコツなどを伺いました。

130店舗のうち3分の1以上が医療関連

この商店街は非常にユニークな場所で、300メートルぐらいの商店街に130軒の店舗があります。90%ぐらいが開業しています。その130軒のうち、病院やクリニックなどが約20軒、それに付随した調剤薬局やドラッグストアが約20軒、さらに、マッサージ店が10軒近くあります。つまり130軒のうち、3分の1以上が、格好良くいえば医療系のテナントになっています。

が、いいかえれば、これは商店街としてはじゅうぶんに機能していないとも取れるでしょう。

こうした商店街ですので、近隣には高齢者の方が集まってくるようになりました。
2010年当時、半径700メートルの範囲内に65歳以上の高齢者が何人いるかを品川区の住民台帳で調べると、9,600人ほどいることがわかりました。

65歳以上になると国民年金がもらえますね。これが2ヵ月分、振り込まれてくると、13~15万円になります。要するに13万円×約1万人=13億円の年金が、この半径700メートルの範囲内に、2ヵ月に1度振り込まれているという計算になります。厚生年金の受給分を加えるとそれ以上です。

「プラチナ世代の移動4条件」を満たす
コミュニティ的商店街

若い世代のみなさんは月給が30万とか35万円といわれていますが、実際にはお金が使えません。ローンや家賃、駐車場代、お子さんの塾のこと。月給30万円でやっと、なんです。商店街でお買い物をするということも頻繁にはできません。少しでも安ければ郊外の量販店に行きます。

でも、高齢者の人はそこまで行けない。一方、身近な商店街を見てみると、30軒のお医者さんの中でほとんどの種類がそろっていて、いわば総合病院みたいなものです。郵便局も銀行もあります。私は当初、商店街がお医者さんや薬局ばかりになってはこの商店街は破滅してしまう、と悩んでいたのですが、考えようによっては高齢者にとって理想的な商店構成ともいえるのです。

これは商店街というよりも、コミュニティなのです。いま求められているのはコミュニティ的な住まい・環境ではないかと思いますが、ここはそれに偶然当てはまる。

高齢者が集まってくる理由は、まず、物価が安いということ、アパートの賃料も安いです。次に、交通アクセスが便利であるということ。3本の鉄道が近隣にあり、銀座にも渋谷にも30分で行けます。3点目に、楽しめるもの、娯楽があること。この商店街は区との付き合いも長いので、たくさんのイベントやお祭りなどを楽しめます。品川区の施設である「荏原文化センター」には、図書室、70歳以上の区民は無料で入れる温水プールがあり、月1回名画座の企画もあります。最後に安心、安全です。高齢者が多いということは、オレオレ詐欺のようなだましやすい対象も多いということになりますが、近隣に荏原警察署があったり、ちょっとした困り事を相談できる場所があります。

これらが、「プラチナ世代の移動4条件」です。


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