プロジェクト詳細
NPO法人 リーブ・ウィズ・ドリーム
「地図に残るボランティア」を募集!安心してお出かけできるバリアフリーマップづくりの輪を。
2020年オリンピック・パラリンピックが目前に近づいた東京。訪日外国人観光客も急増するなか、日を追うごとにまちの様子が変わっていっています。しかし、まるで成長するかのように変化を遂げる街の姿にワクワクする一方、戸惑いを感じている人も少なくありません。
「障がい者や介助者の方は、それぞれ自分たちの“ルート”を持っているんです。それをみんなで共有できないかという話からこの活動はスタートしました」。千代田区を中心にバリアフリーマップ作成の活動を広げるリーブ・ウィズ・ドリームは、2011年、ママ友同士の会話を発端に、障がいのあるお子さんとその家族、友人などで声を掛け合ったところから始まりました。
今はGoogleマップ等を使ってインターネット上で現在地から目的地への最短ルートを調べられるなど便利になっているものの、一般のマップアプリだけでは分かり辛い部分も。「この先はどうなっているのか、それによってルートが変わることもあるんです」と団体代表の金子久美子さんは言います。一見ささいな問題でも、時にそれが行く手を阻む、危険な障害となってしまう場合もあるのだそうです。
リーブ・ウィズ・ドリームでは、多くのボランティアの方を募って「まち歩き調査」を実施。駅前など、まちの中でも多くの人が利用するエリアを中心に、各所のトイレの場所やオストメイト等の設備、手押し車や杖を持っての移動に支障がないかといった事まできめ細やかに調査。障がいのある方とその介助者だけでなく、高齢者、ベビーカー利用者、そのほか様々な人々に役立つマップを作成し、オンライン上で公開しています。
集めたバリアフリー情報を落とし込んだマップはニーズが高く、印刷したものはすぐになくなってしまうほど。地図を持って調査をしていると、高齢者の方から「その地図ちょうだい」と言われる事もよくあるのだそうです。
マップの更新は現在半年に1回のペースで行っていますが、新規マップの作成、そしてできるだけタイムリーな情報更新のため、企業や一般から多数のボランティア人員を集め、実際に車いすに乗るなどして丁寧な実地調査を行っています。実際にその場に行って体感してみる事でわかる情報が、このマップに無くてはならない重要な要素となっています。
金子さんは、「現在のペースでは2020年に情報の更新が間に合わない。既に作成している千代田区・中央区・中野区だけでなく、もっと広い範囲で、もっと早く新しい情報を必要としている人たちに届けたいんです」とその想いを語ります。
団体のホームページを見ると活動規模がとても大きいようにも感じられますが、実際の運営は、金子さんを中心に、立ち上げ当初のメンバー数名が仕事の傍ら関わっているという状況。今後活動をさらに広げ、ニーズに応えていくには、「まち歩き調査」で活躍いただく多くのボランティアの皆さんと、その受け入れを行うための運営側の協力者も欠かせません。
「『地図に残るボランティア』なんて言ってもいいかな…」。
そう金子さんが言う通り、まさにこれは地図に残る、そして、多くの人の「困った」を解消する取り組み。今回のプロジェクトでは、この活動により多くの協力者を得られるよう、現在のホームページの改善点の洗い出し、Facebook等の活用も含めた情報発信の提案を行います。
(本記事は2018年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
団体基本情報
- 団体名
- NPO法人 リーブ・ウィズ・ドリーム
- 活動開始時期
- 2016/平成28年4月
- 代表者名
- 金子 久美子
- 所在地
- 〒101-0021 東京都千代田区外神田3丁目5−13
- ホームページ
- https://www.lwd.tokyo/
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進捗率
進捗状況
事前オリエンテーションを実施しました。
活動体験・現場視察を実施しました。
質問事項のリストアップを実施しました。
プロボノワークを実施しました。
成果物の提案を実施しました。
支援先からのフィードバックを実施しました。
成果物の納品を実施しました。
成果
利用者目線で現状のウェブサイトを分析し、ボランティア募集につながるサイト内の導線など改善点を整理。さらにSNSとの効果的な連携方法も提案。
運営スタッフの不足という課題解消に向けて、プロボノチームはウェブサイトとともにSNS活用の改善案も検討しました。一部メンバーは1DAYチャレンジ当日までの1カ月の準備期間中に、団体が実施している実際の地図づくりの活動を体験。そこで得られた情報なども活かしつつ、スタッフになってほしい人たちに対してどうアプローチしていくべきか、 いくつかの仮説を立てた状態で、当日に臨みました。
午前中は団体代表の熱い思いを改めてヒアリングし、午後はそれを元に、運営スタッフまたはボランティアとして参加してほしいターゲット像をより具体化。そのターゲットが活動してもらえるようになるにはどのような情報が必要か、という観点で、サイトマップやウェブサイト内の導線、各ページでどのような内容を載せていくのがよいか、資料にまとめました。 またSNS活用の面では、今まであまり活用できていなかったFacebookについてどのように使っていくべきか、別団体の具体的な事例も含めて提案資料を作成しました。今回の提案を受けて団体の方からは、「翌週にもウェブサイト構築業者に連絡して改善内容を取り入れるようにしていきたい」と感想を頂きました。
【支援のその後】
プロボノチームとの課題整理ワークショップにて、現在抱えている課題の見直しとこれからの活動の見通しを立てました。当初の課題であったスタッフの不足は改善されましたが、SNSの運用等に当たって若者の力の不足が新たな課題として感じられています。一方で活動自体は法人等との協力関係が広がり活動の幅は広がっています。地図はボランティアセンターを通じ、地域の方と力を合わせて作成しています。完成品は公共施設や小学校・保育園などで配布され、さらに日本を訪れる外国人の増加に伴い、英語版の地図も作成されています。また、地図作りのみならず、車椅子でも入れるお店の情報など集めたデータを生かした高齢者の引きこもり対策なども視野に入れて活動を行なっています。
[2019年8月、津田塾大学 森川ゼミ・伊藤(由)ゼミの協力により取材]
チームメンバー
- メンバー
- 田中さん 立野さん 柏崎さん 中祖さん 北澤さん 成瀬さん 小林さん