プロジェクト詳細
地域や社会に踏み出す「はじめの一歩」とは? 企業で働く人たちの意識調査
近年「人生100年時代」「ライフシフト」といった言葉が広がり、いま自分が身を置いている組織の外に出て何か具体的なアクションをしたい、という機運が高まっています。
人生をより楽しく豊かにしたいと、東京ホームタウンプロジェクトでプロボノを経験された山下智也さん。はじめて地域とつながりをもった山下さんは、プロボノを通して、高齢化に伴い担い手不足に悩む地域の現状を知り、地域課題解決の担い手を増やすことに問題意識を持ちました。
一方で、会社に目をむけてみると、山下さんの周りで地域との関わりや社会参加をしている同僚はまだ少なく、「地域や地域の課題とどのように関わったらよいかを知らない」「自分に何ができるのかも考えたことがない、考える機会がない」といった声が多いと感じていました。
そこで、今回の研究では、山下さんと同じ企業で働く後藤さん、冨樫さん、山本さんと協力し、ご自身が所属する企業内でヒアリングやアンケート調査を行い、企業で働く人の立場から、地域や社会参画がどのようにみえているのか?どうしたら参加を促進することができるのか?についての提案を目指します。また地域で活動する団体へのヒアリングも行い、企業で働く人と地域をつなぐヒントを模索していきます。
(本記事は2020年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
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進捗率
進捗状況
キックオフミーティングを実施しました。
調査仮説構築を実施しました。
アンケート調査票の作成を実施しました。
社内イントラにアンケートを掲載しました!
アンケート結果の1次集計を行いました。
アンケートの回収を締め切りました。
アンケート結果の全データをまとめ、分析を開始しました。
中間共有会(第1回)を実施しました。
アンケートの分析結果をまとめました。
社内で地域活動に関するヒアリングを開始しました。
地域活動に参加経験のある方にヒアリングを行いました。
地域活動に参加経験のない方にヒアリングを行いました。
地域活動に参加経験のある方にヒアリングを行いました。
地域活動に参加経験のある方にヒアリングを行いました。
地域活動に参加経験のある方にヒアリングを行いました。
地域活動に参加経験のない方にヒアリングを行いました。
地域活動に参加経験のない方にヒアリングを行いました。
地域活動に参加経験のある方にヒアリングを行いました。
ヒアリング結果をまとめ、分析しました。
中間共有会(第2回)を実施しました。
成果物の作成にむけ、これまでの研究のふりかえりをしました。
最終報告会の準備と成果物のブラッシュアップを行いました。
最終発表会を実施しました。
成果
企業で働く私たちが地域と関わりを持つために大切なこと
【研究成果サマリ】
私たちは健康寿命と平均寿命が世界で最も長い国の今を生きています。この20年で寿命は約3年延び、人生100年時代という言葉を見聞きするようにもなりました。人生100年時代はロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授が著書「LIFE SHIFT」で提唱した考え方です。日本では2007年に生まれた現在、中学2年生の50%は107歳まで生きる時代がくると説いています。
政府においても人生100年時代構想会議の中で「人生 100 年時代においては、これまでのような、高校・大学まで教育を受け、新卒で会社に入り、定年で引退して現役を終え、老後の暮らしを送る、という単線型の人生を全員が一斉に送るのではなく、個々人が人生を再設計し、一人一人のライフスタイルに応じたキャリア選択を行い、新たなステージで求められる能力・スキルを身につける機会が提供されることが重要である。」と述べています。また、社会に目を向けると大企業や業績が黒字の企業でも早期・希望退職が行われるようになり、終身雇用の崩壊はコロナ禍を経てさらに加速していくという見方もあります。
老後が長くなるこれからの時代に企業で働く私たちが健康で心豊かな人生を送るには地域と関わりを持ち会社以外での居場所をつくることが大切になると考えています。なぜなら100歳近くまで生きる時代においては孤独で不健康な人生こそ不幸な人生だと思うからです。
そこで本研究ではアンケートとヒアリング調査を通して、私たち会社員が地域と関わったきっかけや地域と関わることが人生によい影響を及ぼしているかなどを調査し、会社員が地域と関わりを持つために大切にすることを模索しました。約160人の会社員へのアンケート調査では35%が地域活動に参加し、その95%が「地域への愛着が深まった」と感じていることがわかりました。また、ヒアリング調査から子どもをきっかけに地域と関わりを持ち始めたケースが多いこともわかりました。中でも注目したのは「時間的な余裕ができて定年後のことを考えはじめた」、「地域と関わる時間がない」といった時間を理由としている声が少なくないことです。
そこで一つの結論として、私たち会社員が地域と関わりを持つにはワークライフバランスを守ることが大切だと再認識しました。仕事以外の時間が持てることで新しい知識の習得、健康、家族や地域と関わる時間に費やすことができるようになり、無形資産の価値が高まり、健康で心豊かな人生を送ることができるのではないでしょうか。
【成果物】
企業で働く私たちが地域と関わりを持つために大切なこと
チームメンバー
- 代表研究者
- 山下智也さん
- 共同研究者
- 後藤愛さん 冨樫朋美さん 山本祥太さん