プロジェクト詳細
身近な公園をハブとした、地域の“おたがいさま”を生み出す仕組みづくり
「いくつになっても、いきいきと暮らせるまち」って、どんなまちでしょうか?安心して暮らせるまちは、高齢者も子育て世代も、さまざまな地域の人同士が“おたがいさま”でつながっている、そんな“顔がみえる”まちなのかもしれません。
内山さんは、20代のころ、「レスパイトケア」という介護や育児をする人をケアする有償ボランティアをイギリスで経験しました。その時に、利用者のニーズをきめこまやかにくみ取り、小さな安心を積み重ねることが、介護や育児をしている人の心身を休め、大きな癒しになると実感しました。さらにご自身が3児の子育ても体験され、地域の人同士が安心して、気軽に関わり支え合う地域サービスをつくりたい!という想いをもつようになったそうです。
そんな内山さんが、アイデアを具現化する上で着目したのは、「身近な公園」。物理的にも心理的にもアクセスしやすい公園をハブにして、子育てをサポートしてほしい人たちと、読み聞かせや昔あそびなど知恵や経験を活かしたい高齢者などが、地域で安心して関わり、持続的に運営できる仕組みづくりをめざします。プロジェクトでは、事例や文献調査、新宿区内の公園利用者へのヒアリング調査などを通して、公園での活動時に参考になるマニュアルのベースづくりをめざします。
(本記事は2021年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
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進捗率
進捗状況


キックオフミーティングを実施しました。
新宿区内の複数の公園でプレ調査を行いました。
西東京市役所に、公園利用の新しい取り組みについてヒアリングを実施しました。
公園に関する行政資料などの文献調査を行いました。
新宿区の公園の取り組みについて、区役所や社会福祉協議会にヒアリングを実施しました。
他市の公園活用ガイドを調査しました。
公園で活動・サービスを提供する人と利用する人にむけた、公園利用マニュアルの骨子を検討しました。
新宿区内の公園を選定し、チームメンバーが実際に活動を行う実践的な取り組みについて話し合いました。
中間共有会(第1回)を実施しました。
公園の周辺で、地域のつながりづくりを目指して活動しているサロンのイベントに参加しました。
地域のゆるやかなつながりをつくる場に参加しました。
公園利用マニュアルの基礎づくりにむけて、制作範囲をチームで話し合いました。
公園で実施するアンケートを作成し、自治体の担当課や関連セクションに事前調整を行いました。
公園のステイクホルダーである、公園サポーターにヒアリングを実施しました。
公園活用を通じたまちづくりで実績のあるNPO法人にコンタクトをとり、地域コーディネーター主催のイベントに参加しました。
最終報告会を実施しました。
成果
身近な公園をハブとした、地域の“おたがいさま”を生みだす仕組みづくり
【研究結果サマリ】
<成果物として「YesNoチャート」と「ワークシート」を作成した理由>
研究活動を通して、私たちは「地域活動のプレイヤーがいない」「後継者がいない」という声を聞くことがあったものの、よくよく聞いてみると「プレイヤーの一歩手前の人はいる」のではないかという仮説が立った。
では、その「プレイヤーの一歩手前の人」が主体的に動くために必要な要素は何だろうか。
第一に、その人自身にとって「自分事」と感じることができること、第二に、「自分事」として人が動くときは、「プラスの向上(=たのしさ、生きが い、学びなど)」や「マイナスの解消(=あったらいいな、こんなことなど)」を求めていること、これらが要素となりうると考えた。
そこで、この気持ちを育み、また一押しできるような「なにか」ができないか、一歩動き始めたら、さらに公園活用について考えを深められるようなものが作れないか、そしてこれらが「自ら」動き出したと感じられるような仕掛けができないか 。
そのように考えた結果、(1)自分の想いに気づく「YesNoチャート」、(2)公園に対する自分の想いから、自分と公園のほどよい関わりを見つける「ワークシート」、(3)更に公園活用について具体的に考えていきたい人のための「ワークシート」、(4)そして、地域の中の“ひと”や“公園”の関係図を自由に描きこめる「ワークシート」を作成した。
そして、これらに取り組むことによって、人が「ちょっとやってみたい」と思う自分の気持ちに気づき(=1)、その「温度感」まで「視覚化」することによって、自分と他人 の違いを知り、地域活動の中で「想い」や「 認識の違い」等から生まれてくる「ズレ」があることに事前に触れ(=2)、具体的に活動を進めたい人の気持ちを応援するための「もうひと押しの場 」をつくり(=3)、そして、「地域」の中での“ひと”や“公園”などの 関係図を描き込むことで、「つながり」を「視覚化」することができる(= 4)、そんな、「そっとひと押し」ができることをイメージしながら作成したのが、この成果物である。公園活用でたいせつな視点となる「公益性」や「合意形成」といったことについても、(3)において考える項目を入れた。
この成果物が、公園を活用して地域活動をしたい人のキッカケづくりになれば、私たちチーム一同嬉しく思う。
【成果物】
“身近な公園”と“自分がしてみたいこと”をつなぐ「YesNoチャート」およびその気持ちを“ひと押し”するための「ワークシート」
チームメンバー
- 代表
- 内山 千夏さん
- 共同研究者
- 一色 義直さん 大木 裕美さん