プロジェクト詳細
誰もが立ち寄りやすいサロンとは?多様な地域の人が担う「居場所づくり」にむけた基礎調査
2025年に団塊の世代が後期高齢者になり、2030年には4人に1人が 65歳以上の高齢者となる、東京。経験したことのない超高齢社会において、今までのやり方の延長では、すべての高齢者へ必要な支援の手が行き届くようにするのは非常に困難なことが予想されています。
高齢者があたりまえのように、今まで暮らしていたまちでいきいきと住み続けるには、どんなサポートやサービスがあったらいいのか、と問題意識をもっていた鈴木さん。高齢者に関わる地域福祉の現場で、専門職として長年お仕事をしている鈴木さんは、仕事から一歩踏み込み、自分が住んでいる地域で自らアクションを起こしたい!と約2年もの間、構想を練ってきました。今回の大学院をきっかけにして、アイデアの実現にむけて動き出そうと、代表研究者に立候補しました。
研究テーマに掲げたのは「居場所づくり」。高齢者はもちろん、さまざまな方に立ち寄ってもらい、便利で居心地が良いと思ってもらえるサロンの立ち上げをめざしています。井戸端のように気軽なサロンを、障害のある方をはじめ、地域の多様な人たちと共に運営していくにはどうしたらいいか、という問いにも向き合っていきます。今回の研究プロジェクトでは、地域で活動されている専門家や既存団体、高齢者や障害のある方の家族といった当事者など幅広い主体にヒアリングし、地域で求められるサポート・サービスのニーズを探る基礎調査を行います。
(本記事は2021年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
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進捗率
進捗状況
キックオフミーティングを実施しました。
新たな居場所づくりをめざし、オンラインサロンの可能性を検討することが決定しました。
バーチャルビデオチャット「SpatialChat」を使ったオンラインサロンを実験し、アンケートを実施しました。
初回オンラインサロンのアンケート結果を集計・分析しました。
2回目以降のオンラインサロンのテーマ、参加対象者を検討しました。
「エンディングノート」をテーマに、オンラインサロンを実施しました。
地域で活動している既存のサロンに参加し、代表者と意見交換を行いました。
「相続」をテーマに、オンラインサロンを実施しました。
中間共有会(第1回)を実施しました。
「地域包括支援センターとは?」をテーマに、オンライオンサロンを実施しました。
地域の多様な人々に開かれたコミュニティスペースを見学し、誰もが気軽に立ち寄れる居場所のヒントを得ました。
想定しいてるサロンの利用者層にアンケートを実施し、結果の集計・分析をしました。
最終報告会を実施しました。
成果
誰もが立ち寄りやすいサロンとは? 多様な地域の人が担う 「居場所づくり」に向けた基礎調査
【研究結果サマリ】
今まで地域との関わりが少なく社会資源も理解していないため、自分事として課題を考えることが研究の始まりでした。
私は研究前からサロンのイメージはありましたが、コロナ渦では直ぐの開催は難しいと考え、できない期間に別の方法を行うためにチャットツールを使ったトライアルオンラインサロンを開催しました。テーマが決まり日程が調整できれば数人からでも開催できるので、ツールを使いこなせる世代をターゲットに初めはテーマを決めて開催できる手ごたえはある程度感じました。
対面式のサロンについて、高齢者・障害者・その家族から話を伺うことができましたが、
コロナ渦で人との関わりが薄くなり情報も得られないという危機感を感じており、きちんとした感染症対策をした上でなら参加したいという意見が多くありました。
西東京市社会福祉協議会へもサロン主催について相談した際に、地域活動の拠点となり得る場所や市内の既存サロンの紹介をして頂き、さらには市内の地域包括支援センターとのご縁がありこの4月から職員として地域に携わることになりました。
サロン開催に向けて多くの知恵や情報を頂きながら、自分が心地よいと思う空間を常に意識していきたいと考えています。
【成果物】
共生型井戸端サロンの可能性
チームメンバー
- 代表研究者
- 鈴木 利津子さん
- 共同研究者
- 仲沢 秀行さん ありっささん すずかみずきさん