プロジェクト詳細
東村山いきいきシニア
次期の担い手を求めて。東村山市全域の「元気塾」を支える事務局の業務を見える化へ
「みんながこの会の魅力を感じていて、100歳になる会員もいらしてね。『塾に行くのを楽しみにしているからなんとか続けてほしい』という声をいただくんです」
そう朗らかに語るのは、「東村山いきいきシニア」の副代表を務める菊川さん。
「東村山いきいきシニア(以下、いきいきシニア)」は、住民主体の介護予防活動「元気塾」などを市内12町で展開してきた任意団体。今年、設立20周年を迎えました。
「元気塾」は各塾の塾長を中心に有志で企画・運営されており、筋トレや脳トレ、体操などを実施。2021(令和3)年度は12町・13の塾で117回実施、のべ1,481名もの方が参加されています。
「元気塾では、毎回最後におしゃべりの時間を設けていて、みんなそれが楽しみなんです。そこで情報交換をして、お互いの様子を知れるので、最近来ないなという人がいたり、心配な様子の人がいたりすると、声を掛け合うことができる。つながりをつくるうえでとても大切な時間だと思っています」と、「元気塾」の一つ、野口塾の塾長と、「いきいきシニア」事務局長を兼ねる浅沼さんは語ります。
「いきいきシニア」では、「元気塾」のほかにも、会員相互の助け合い活動「ねこの手」サービスの実施や、健康補強塾「悠友くらぶ萩山」、歌の会「みんなのうたごえ」など各種活動の開催、90歳を迎えた方をお祝いする「いきいき賞」贈呈、そして、月1回の広報紙『あおぞら』の発行なども行っています。
足腰が弱ったりしてなかなか外出できない方、「元気塾」や催しへの参加が難しくなった方も、「『あおぞら』で外の空気に触れられる」と、とても楽しみにしてくださっているのだそうです。
さらに、各「元気塾」の活動予定は「あおぞら」に掲載され、参加者はそれを見ながら町を越えて好きな塾に参加することができるので、幅広く住民同士のつながりが生まれているそう。
「いきいきシニアは、まさに東村山市民の健康・つながりを支える存在です」と、活動をサポートする北部地域包括支援センターの鈴木さんも語ります。
2021年3月時点で約370人の会員が所属する「いきいきシニア」ですが、実は、現在、新規会員の受け入れを停止しているそうです。
「いきいきシニアの今後の在り方を検討中であることに加えて、運営委員も高齢化するなか事務局業務の負担が大きくなりすぎてしまい、次期の運営方針が決まるまでは、やむなくストップしているんです」
と浅沼さんは心苦しそうに語ります。
「それでも、お友達からの誘いや、病院や公共施設に置かれている『あおぞら』を見て新たに参加したいと言ってくださる方はいらっしゃるので、体験として参加費のみで参加いただき、『あおぞら』はお届けしている状況です」
事務局では、会員管理、会計全般、諸会議の庶務、渉外を担当。助成金に関しては、各塾からの活動と会計の報告書に基づき、共有費を加算して申請書及び決算書を作成し提出しています。また、事務局の他に4つの部会があり、健康長寿発進部、高齢者支援部、生活文化部、情報部が年度計画に基づいて活動しています。
各部ともスタッフが増えて、負担が軽減することを願い、長年元気塾をはじめイベントの参加者に声かけをしてきましたが、なかなか新しい担い手は見つかりません。また、会全般の活動の周知については、毎年度、各部の活動報告と決算報告及び計画と予算書を全会員に配布していますが、「何をしているかわからない」と言われてしまうこともあり、工夫が要りそうです。
<プロボノプロジェクトの内容>
そこで、プロボノプロジェクトでは、事務局業務に携わる運営委員への聞き取りによって業務内容を見える化。省力化できる業務がないか整理するとともに、現在の運営メンバー以外にも分担できる業務の洗い出しを行うことで、新たな担い手が参加しやすい状況をつくり出せるよう支援します。
東村山のシニアの元気を守り続けるために。「いきいきシニア」の未来につながるプロジェクトが始まります!
(本記事は2022年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
団体基本情報
- 団体名
- 東村山いきいきシニア
- 活動開始時期
- 2002/平成14年6月
- 代表者名
- 下地 恵得
- 所在地
- 〒189-0014 東京都東京都東村山市本町1-2-3 いきいきプラザ4階
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進捗率
進捗状況
オリエンテーションを実施しました。チームのミーティングでは今回のプロジェクトへの意気込みや今後の進め方について話し合いを行いました。いよいよプロジェクトがスタートしました!
第1回チームミーティングを実施しました。10月10日に予定している地域包括支援センターの方とのミーティングに向けて「ゴール擦り合わせのための説明資料」と「ヒアリング会の進行説明資料」それぞれの作成を担当する2つのチームに分かれて準備を進めることを決定し10日までの進め方について確認しました。
中間支援機関の鈴木様と打ち合わせの機会を持ちました。16日のヒアリング会に向けて、ゴールの合意、当日のスケジュール、備品の確認等を行い、打ち合わせ終了後は当日の分担を決定しました。ヒアリング会まであと数日ですがチームに分かれて準備を進めていきます。
翌日のヒアリング会の準備のためのミーティングを開催しました。3グループに分けて実施するヒアリングの質問項目や当日のスケジュール、終了後の成果物作成の進め方のイメージについてすり合わせを行いました。いよいよヒアリング会です!
ヒアリング会を実施しました。団体から12名が参加しプロボノワーカーが中心となって、団体での役割別に3つのグループに分かれてヒアリングを行いました。団体の皆さんからは、業務詳細の聞き取りに加えて、団体への思いをお話しいただく機会となりました。11月3日の報告会に向けてチームで準備を進めていきます。
提案会に向けてチームミーティングを実施しました。先日のヒアリング会を経て11月3日の提案会での成果物のイメージの共有し、新たな確認事項を頭出ししながらディスカッションを行いました。
中間支援機関の鈴木様と提案会当日の進め方について話し合いを行いました。
提案会前の最後のミーティングです。当日の進行や準備資料の最終化のスケジュールについて打ち合わせを行いました。いよいよ11月3日に提案会を実施します!
提案会を実施しました。団体から8名の方々が参加され、チームメンバーからヒアリングでお伺いした内容をまとめた「事務局業務手順書」を説明しご意見を伺いました。後半は役員の皆さまとご一緒に成果物の最終化と団体のこれからについてディスカッションを行いました。いただいたご意見を反映し納品に向けて活動を続けます。
成果物の納品を実施しました。
全チームが活動を終え成果発表会を行いました。1カ月という短い期間ではありましたが、全てのチームの皆さんが団体に思いを寄せ、成果物作成に向けチームで取り組まれたことがわかる素敵な発表会となりました。参加された支援先・中間支援機関の方からも喜びや今後の意気込みのお声を頂きました。皆さん、本当にお疲れさまでした!!
成果
業務手順の可視化が団体のこれからを考える第一歩に!
これからも会員の皆さんが楽しく集う場として活動を続けていくためには、新たな担い手が必要です。今回のプロジェクトでは担い手を迎えるための第一歩として「業務内容の見える化」を行いました。プロボノチームは、ヒアリング会で伺った業務の内容について「事務局業務手順書」としてまとめていきました。手順書は「年度計画・予算づくり」「会議運営」「組織及び会員管理」「会計」「助成金申請・報告」「渉外」「記念誌の作成」という7つの項目を設け、メンバーで分担して進めました。
提案会では手順書について説明し「いきいきシニア」のこれからについてディスカッションする機会を持ちました。団体の方からは「業務がたいへんと伺っていたもののどこを手伝えるのかがわかりませんでした。こういう形で見せていただけてよかったです」「見える化の必要性がわかりました。これは必要ないね、工夫してやろうかという点を考えるためにとてもいいこととと思いました」という感想があり、「さっそく成果物を活用して団体内で話し合いの機会を持っていみます」という嬉しい言葉もいただきました。また、中間支援機関の鈴木さんからは「事務局の機能を可視化していただいたことで、こんなふうに整理できるんだという驚きを持って受け止めていただけた様子です。団体内でも『盛り立てていこう』という気運が生まれつつあるので、いつか団体からチームメンバーの皆さんへ成果報告ができるようこれからがんばっていきたいです」という言葉がありました。団体の今後の様子をお伺いすることが楽しみです。
チームメンバー
- プロジェクトマネジャー
- 小田さん
- チームメンバー
- 倉持さん、長崎さん、山崎さん、山田さん、吉田さん