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    プロジェクト詳細

    狛江市 1DAY|課題整理ワークショップ

    元気スクールグループ

    後継者への業務継承を機に、より効率的な、発展的な運営のしくみを完成させたい。



    6年前、団体代表の山口正忠さんが地域包括支援センターで行われた転倒骨折予防体操教室に参加したことがきっかけとなり、2011(平成23)年に有志による介護予防体操の自主グループ「野川元気スクール」が誕生しました。

    「当時、80歳を目前にしながら、体操で体力の維持や改善ができることには懐疑的だった」と振り返る山口さんでしたが、3カ月間教室に通ったあとの体力測定の数値は改善していました。そんな自分自身の経験から、数人の仲間たちと介護予防体操教室の自主グループを立ち上げたことが始まりでした。

    その後、会は拡大を続けます。翌2012(平成24)年には2つ目の「狛江元気スクール」、今年(2017年)7月には3つ目として「和泉元気スクール」をスタートしました。現在は狛江市内のこの3カ所で、1時間30分の介護予防体操教室を週1回のペースで実施しています。

    体操教室の講師は気功・ヨガ・ピラティスなどの有資格者が行い、野川と狛江のグループは、2017(平成29)年度から「狛江市総合介護支援事業通所型サービスB型指定団体」にもなっています。通所型サービスBとは、住民主体の活動でありながらも行政側と連携し、介護保険制度上「要支援」認定を受けた方々も積極的に受け入れる、通いの場のことです。2017年7月現在の会員は3カ所合わせて約75名まで増加しています。

    元気スクールグループは昨年度(2016年)、プロボノの支援を受けています。当時、3つ目の「和泉元気スクール」の立ち上げを視野に入れつつ、今後さらにグループ数を増やしていくにあたって、代表の山口さんに大きな負担がかかっていた団体の運営業務改善を目的とした課題整理ワークショップ を行いました。

    プロボノチームは業務の数々を具体的に“見える化”したうえで、1人に無理がかかりすぎないように運営をしていけるように考えた業務分担案と、検討すべき課題を成果物として提示しました。「和泉元気スクールの開設の時は、運営側の業務分担案を活用しました。とても役立ちました」と山口さん。

    自主グループ設立から今日に至るまで、規模が大きくなったこと以外にも、年月の中でいろいろなことが変わり始めています。目下取り組んでいこうとしているのは、80代半ばを迎えた山口さんが、団体代表を後継者、石井真理子さんにスムーズに引き継ぐことです。

    石井さんはもともと企業で働いていましたが、身内の介護で離職、その後体調を崩したときに、周囲の人に誘われて介護予防体操教室に参加していました。「この体操は現役世代にも効果があるものだと感じました。長く狛江市に在住していたので知人もいましたし、山口さんとお話しするうちに、団体の運営にも関わらせていただくようになりました」

    石井さんは、クリアファイルやTシャツなど団体のグッズを作るときにはインターネットで業者を調べてコストをおさえるといった工夫をしたり、介護予防体操教室の会場を回って会員の皆さんと積極的にお話をして要望などを吸い上げることで「欠席のときはあらかじめ連絡する」という、見守りを兼ねた新しいしくみを作るなど、代表代行として活躍を始めています。

    「後継者はオールラウンドプレイヤーでなければなりません。いろいろな面を総合すると、石井さんしかいない、と思うようになりました。会員の皆さんにも信頼されている、得難い人材です」と山口さん。

    一方、今までのように、運営スタッフが無報酬であることを前提とした活動では、組織は回らない規模まで成長しています。石井さんが現役世代であることもあって、会員からも代替わりにあたってスタッフの報酬体系をきちんとしたほうがいいのでは、という声が会員の方からも上がっています。

    例えば、運営業務の中でも、「とくに手間がかかる、正確性が求められる」「運営上欠かせない」といった業務については、一定の支払い基準を決めて明らかにしておけば、新たに運営スタッフが必要になった場合でも、より具体的な求人が可能になります。

    それを行うには、全体の予算を考慮しながら、人件費にどれだけ割くことができるかを含め、昨年度のプロボノの課題整理に続く形で、業務内容を再度振り分けて整理する必要があります。「みんなでできることは、全員でさっとやってしまう」といった業務内容の見直し、必要なところには対価が支払われるしくみを作ることは、持続可能な組織となるために欠かせない作業です。
    元気スクールグループが再び“ひと回り大きくなる”ための、地道だけれど大切なプロジェクトが始まります。

    (本記事は2017年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)

    団体基本情報

    団体名
    元気スクールグループ
    活動開始時期
    2011/平成23年5月
    代表者名
    山口 正忠さん
    所在地
    〒201-0001 東京都狛江市西野川4-21-6

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    進捗率
    完了
    進捗状況

    最終更新 2017.10.31
    2017.08.22

    元気スクールグループにてヒアリングを実施しました。

    2017.09.23

    事前オリエンテーションを実施しました。

    2017.10.12

    質問事項のリストアップを実施しました。

    2017.10.21

    当日オリエンテーションを実施しました。

    2017.10.21

    プロボノワークを実施しました。

    2017.10.21

    成果物の提案を実施しました。

    2017.10.31

    支援先からのフィードバックを実施しました。

    2017.10.31

    成果物の納品を実施しました。

    成果

    「代表の意思決定有無」という意外な切り口で業務仕分けを行ったプロボノチームのアイデアに、団体のみなさんも納得の成果。

    プロボノチームは、事前に準備を進めて作成していた業務一覧表をもとに、1DAYチャレンジ当日、一つひとつの業務について、団体の現代表・山口さんと後継者である石井さんからヒアリングを実施。グループの拡大に伴い新しい業務が増えている中、すべての業務を無報酬で行うことが難しくなっているという背景も踏まえながら、今後の運営において、どのような切り口で業務を整理したらよいかを検討しました。

    この活動を立ち上げた山口さんの事業にかける熱い思いを受けとめ、プロボノチームは「代表の意思決定が必要な業務かどうか」という点に注目。それぞれの業務について意思決定の有無をポイントとして業務の仕分けを行い、今後、後継者の石井さんが中心に担っていく全体の運営がスムーズにいくような提案を行うとともに、業務によっては今後有償化も検討していく際の参考として、工数換算表もあわせて納品しました。
    団体の方からは、「意思決定の有無という思ってもみなかった切り口で驚きました」という感想や、「時間の制約もある中で手際よくまとめてくださった行動力に感服です」といったあたたかいメッセージのお手紙をいただきました。

    2019.07.27

    【支援のその後】
    1DAYプロボノ(2016年)の課題整理にて、活動項目や運営の事務処理などの「見える化」の手法を獲得しました。それをきっかけに、団体独自で運営メンバーの頭の中で改善しようと考えている、目に言えない点の「見える化」を合わせた「見える化の立体化」手法を開発。参加者や講師にまつわる過去の反省と対策も同方式を取り入れて整理し、スクール運用の精度を高めました。その結果、会員数は38名(2015年)から108名(2019年)、団体数は2団体(2015年 野川、狛江)から5団体(2019年 和泉、壱番館、岩戸南)に成長しました。
    「運営団体が増えても、介護予防の普及啓発講座を共通として、個人の健康寿命を延ばす、公費負担の軽減、という同じ目的を目指して取り組んでいきたい」と変わらぬ実行力と意気込みを伺うことができました。
    (2019年7月、プロボノワーカー 青砥さん取材)

    チームメンバー

    メンバー
    井上さん 榎並さん 坂口さん 塩練さん 田中さん
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