プロジェクト詳細
野川元気スクールグループ
やるからには市内で一番の体操教室が目標。
地域全体の“元気”を担う、次のステージへ。
多摩川と、その支流である野川に挟まれた緑豊かな環境に低層住宅が建ち並ぶ狛江市。この地域に長く暮らす、野川元気スクールグループ会長の山口さんは、5年前、地域包括支援センターで行われた転倒予防体操教室に狛江市から声がかかり参加したことをきっかけに、体操の自主グループを立ち上げました。
「当時、私はすでに80歳目前。最初は、この歳で体力を維持したり改善できるとは正直思っていませんでした。でも3カ月間その教室に参加して卒業する時に、明らかに体力測定データが良くなっていた。それで、いくつになっても予防法を身に付けなきゃと思いました」
地域包括支援センターの職員の方から「今回の皆さんのグループはまとまりがいい。ぜひ自主活動しなさい」と強く勧められて、2011(平成23)年5月から有志数人で「野川元気スクール」の活動を開始しました。
当初は講師を依頼するような資金はなかったため、転倒予防体操教室を撮影したビデオを皆で見ながら体操をしていたとのこと。その活動の実績が狛江市の目に留まり、2012(平成24)年に市との共催が実現してからは、毎年会員も増加。2つ目の教室として「狛江元気スクール」を開設しました。現在は2人の専門講師のもとで週1回、2グループで60人ほどの参加者が集まって介護予防体操教室を実施しています。毎年1回行っている体力測定では、参加者のほとんどが前年の数値を維持または改善という成果が出ているそうです。
今後もさらに活動を広げていきたい、と話す山口さん。これには日頃から感じている、ある危機感が関係しています。
「厚生労働省が示した方針では、介護予防・日常生活支援の分野において、今後、行政だけでなく住民主体の活動によるサポートを重視しています(※)。私たちの体操教室も、『要支援』認定者等を対象にした住民主体のサービスとして提供できるように、これから準備していく予定です。5年間の活動を通じて、質の高い体操教室を作ることはできてきた。今後は教室の数を増やし、ノウハウを広めて、将来的にできるだけ多くの狛江市住民が参加できるようにしたい」
ただ、そのためには必要なことがひとつ。現状では、野川元気スクール、狛江元気スクールの運営や事務は主に会長の山口さんと、会長代行のメンバーの2人で担当している状況。会場の準備、参加者の管理、行政などへの提出文書の作成、資金管理といったことができる「活動の担い手」も増やしていかなければ、多くの住民を受け入れる体制が作れません。
「やるからには市内で一番の、体操教室にしたい」と話す山口さん。その質を維持しつつも、一部メンバーのみに集中しているマネジメントのノウハウをどう移譲していけるか。今回のプロジェクトでは、運営業務の棚卸しを行いながら、担い手を生み出すための課題整理に取り組みます。
※参考資料
厚生労働省「介護予防・日常生活支援総合事業」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000074126.html
(本記事は2016年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
団体基本情報
- 団体名
- 野川元気スクールグループ
- 代表者名
- 山口 正忠 さん
- 所在地
- 〒201-0001 東京都狛江市西野川4-21-6
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進捗率
進捗状況
事前オリエンテーションを実施しました。
質問事項のリストアップを実施しました。
当日オリエンテーションを実施しました。
プロボノワークを実施しました。
成果物の提案を実施しました。
支援先からのフィードバックを実施しました。
成果物の納品を実施しました。
成果
ひとつの情報としてまとまっていなかった業務・課題を整理し、見える化。活動拡大を目指す団体の組織運営部分をサポート
運営している2つの介護予防体操グループを、将来的に4つまで増やし、狛江市の地域住民を幅広く受け入れることを目指す野川元気スクールグループ。
現状では、代表の山口さんと、代表代行の二人で担当しているさまざまな業務を、本部・支部という形に分けた時、どう役割分担するかの整理を今回の成果物に定めました。
プロボノチームは、まず山口さんからの聞き取りによって業務の洗い出しを行い、これまでは山口さんの中だけにあった、業務の数々をしっかりと“見える化”。そのうえで団体内で無理のない運営をしていけるように考えた業務分担案と、検討すべき課題を提示しました。さらに、80歳近くなってから身につけたパソコンスキルを駆使して業務をこなす山口さんのために、今後活用しやすいよう、エクセルとパワーポイントのデータに落とし込んでお渡ししました。
山口さんからは、「『徳不孤 必有隣(※論語の一節)』は中一で習って以来忘れていましたが、今回のチャレンジで“ボランティアは孤ならず、必ず隣り有り”として復活しました。親切で明晰な頭脳を持ち行動力のある尊敬すべき隣人でした。プロボノメンバーの皆さんは親身でヒシヒシと感じるものがあり、真剣に応援して下さる方があることを知った時“百万の援軍を得た”心境で、新しい企画の現実化に立ち向かう勇気を頂きました」と、思いの詰まったご感想を頂きました。
野川元気スクールグループの3つ目の介護予防体操自主グループ「和泉元気スクール」が7月5日に開設されました。2016年度の1DAYチャレンジでは、当時の2つのグループから今後4つまで増やしていくとしたときの課題整理をプロボノでサポート。今回の第3の自主グループ開設にあたっては、プロボノチームが提案した運営側の業務分担案を役立てていただいたそうです!