プロジェクト詳細
社会福祉法人 南町田ちいろば会 みぎわホーム
居心地のよいボランティアの場所。すそ野をさらに広げるために、外部の視点を取り入れる。
かつて営業していたアウトレットモールが取り壊され、それに代わって大規模な開発が進み、これから数年後に風景が一変しそうな南町田駅。その付近に広がるゆったりとした住宅地の中に、地上4階建て、定員88名の特別養護老人ホーム「みぎわホーム」の落ち着いたマロン色の建物が見えてきます。
1982(昭和57)年に開所して以来、近隣の町内会の一員として地域活動に関わったり、施設内におけるボランティアを地域住民に募ったりしながら、地域と共生する施設運営と、地域包括ケアシステム構築に取り組んできました。2011(平成23)年からは、地域連携室という地域やボランティア、他施設などとの連携を専門とする部署を設置し、現在では、町内会や民生委員とともに南町田福祉ネットワークの事務局を担当。そのネットワークの活動の一環である、ちょっとした悩み事や身の回りの相談に応える相談室「ちょこっと」には委員として参加。加えて、地域の防災訓練に参加する際には、「みぎわホーム」に所属する看護師やケアマネジャーなどが積極的に関わり、防災時にも役立つスペシャリストとしての役割を担うなど、積極的に地域との連携を進めています。さらに、2017年3月からは、毎月第2日曜日に、地域住民の皆さんが集うサロンを開き、地域との顔の見える関係をさらに深めていく取り組みを始めました。
このような地域と共生する福祉施設の在り方を支える貴重な担い手が、ボランティアの皆さんです。約100人に上るボランティアの内訳は、30代から80代までと幅広い年代が関わり、うち女性が8割以上。近隣住民の方が半数を占める一方、バスやバイクに乗って来所する人もいます。ボランティアを始めるきっかけもさまざまで、もともと近所に住んでいて施設のことを知っていたという人や、キリスト教を母体としている為、教会と縁のある人を通じて知ったという人、社会福祉協議会の紹介で関わり始めたという人などが参加しています。デイサービスで書道を教えたり、囲碁や麻雀の相手をするといった、趣味や特技を生かしたような関わり方もあれば、入浴後にドライヤーをかけたり、お手伝い、傾聴やお話相手など、多様な参加方法があります。
ひとつ共通して言えるのは、ボランティアとしての継続年数が長いこと。多くの人が、みぎわホームでのボランティアを4〜5年以上続けており、そのことは、この場所でのボランティアが、続けやすく居心地がよいものであることを表しています。
そうした中、課題となりつつあるのが、ボランティアの高齢化で、活動を休止する人がやや増えつつある点です。近隣に暮らす子どもから大人まで、男女問わず、あるいは、若い世代にも、ボランティアのすそ野を広げていくことで、地域との連携をさらに深めるにはどうしたらよいか。
一案として、ポイント制度を導入し、ボランティアにポイントを付与し、貯めたポイントで得点を提供するという案も出ています。ただ、こうした仕組みを導入することで、ボランティアが本当に増えるのか、はたまた、いま参加している人たちにとってかえってマイナスの影響を及ぼすことにはならないのか、といったことが、頭をもたげます。
そこで、東京ホームタウンプロジェクトの出番です。
一度、外部の視点を取り入れてみて、いまのボランティアが続けやすく、新しいボランティアを呼び込みやすくしていくために、何をやって、何をやらないのか、をじっくり考える機会を持ってみたい。
そうした要望を受けて、プロボノワーカーが、現在のボランティアの方々へのヒアリングを行いながらいまの課題やニーズを整理し、これからのボランティアの皆さんとの関わり方について提案する、課題整理ワークショップに取り組みます。
(本記事は2017年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
団体基本情報
- 団体名
- 社会福祉法人 南町田ちいろば会 みぎわホーム
- 活動開始時期
- 1982/昭和57年4月
- 代表者名
- 川勝 高宏さん
- 所在地
- 〒194-0005 東京都町田市南町田4-10-38
- ホームページ
- http://www.migiwa-home.or.jp/
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進捗率
進捗状況
みぎわホームにてヒアリングを実施しました。
事前オリエンテーションを実施しました。
活動体験・現場視察を実施しました。
当日オリエンテーションを実施しました。
プロボノワークを実施しました。
成果物の提案を実施しました。
支援先からのフィードバックを実施しました。
成果物の納品を実施しました。
成果
事前アンケートから見えてきた課題と対策を、「関心を持つ」「やりたいと思う」「参加する」「継続する」という4つのステップに見やすく整理整頓。
約100名のボランティアのみなさんが活躍している「みぎわホーム」。プロボノチームは本番当日だけでは意見をとりまとめることが難しいと考え、 団体側の協力のもと、1DAYチャレンジ当日までの準備期間中に、ボランティア経験者へ事前アンケートを実施しました。アンケート回収率は80%と非常に高い結果となり、普段みぎわホームのスタッフでは直接聞きにくいと思われるような貴重な意見の数々を得ることができました。そして本番当日は、ボランティアの方々がみぎわホームに関わるステップを、「関心を持つ」「やりたいと思う」「参加する」「継続する」という4つに分け、それぞれのステップに対してアンケート結果から見える傾向や課題を抽出し、そこから立てた仮説とアクションを導き出していきました。 そこで見えてきたのは、コミュニケーションが不安で参加を踏みとどまっている方、ご高齢で体力の低下を懸念している方が比較的多くいるということでした。そこで、参加するにあたっての不安要素を取りのぞくため、いろんなボランティアの役割を提示し、自分に合ったものを選んで参加してもらうことで、参加率や継続率を上げられるのでは、という提案をプロボノチームから行いました。
チームメンバー
- メンバー
- 木村さん 瀬能さん 星沢さん 水穂さん