プロジェクト詳細
認知症みんなで考える中野ネットワーク「MIKAN」
地域のみんなで一緒に見守り、 支え合えるまちづくりを中野から発信!
中野区の「認知症みんなで考える中野ネットワーク」(通称「MIKAN」)は、区内のオレンジカフェ(認知症の方やその家族、専門職や地域の人々が交流する身近な場所)や介護予防活動を行っている団体、町会のほか、デイサービス、居宅介護支援、訪問介護、訪問看護、グループホーム、介護老人福祉施設、地域包括支援センター等の事業所などが連携するネットワーク組織です。
“認知症になっても、普通に暮らすことができる地域づくりの実現”を目指し、中野区、中野区社会福祉協議会等とも連携をはかりながら、地域で活動している様々な支援団体のネットワーク化を推進。認知症の理解を地域全体に広げていくための啓発活動として、講座の開催、映画の上映、イベントの実施などの啓発活動を行っています。特に、介護福祉士、看護師などの専門家を含む多彩なメンバーで結成する「認サポ劇団」が寸劇を披露しながら、認知症についての基礎知識を分かりやすく伝える手法はMIKANの大きな特徴であり魅力のひとつです。見る人の興味を引く伝え方が評判を呼び、町会・自治会、企業、行政、大学・高校など、大人数の受講者がいるような場所から「認知症サポーター養成講座」の出前講座の依頼を受けることが多いと言います。
「区内の見守り、支え合い活動の良いモデルを多くの人に参考にしてほしい。」「まちのみんなに認知症のことを正しく知ってほしい。」そんな思いを語る、MIKANの駒野さん、伊藤さん、白岩さん他メンバーのみなさんは、それぞれに自団体の活動・事業に注力する傍ら、当事者だけでなく、より多くの人に認知症の理解を広めるため、ネットワークとしての活動に取り組んでいます。
日本では、現在、65歳以上の人がいる世帯の6割が「単独世帯(ひとり暮らしの世帯)」か「夫婦世帯」。また、65歳以上の6人に1人が認知症患者であると言われています。
中野区の人口密度は国内で2位。暮らしやすいと言われるまちを維持するためにも、住民一丸となっての見守りや支え合い活動の推進は欠かせません。
それでも、地域がまとまるのは決して容易なことではありません。MIKANのメンバーがある商店街関係者と対話の機会を持った際には、「認知症サポーターがいる店」を地図上に表示するといったアイデアを提案しましたが、十分な理解や賛同が得られず、実現には至りませんでした。
また、中野区では、安心して暮らせる地域社会の実現に向け、希望する町会・自治会に向けて、75歳以上の高齢者の名簿を提供し、地域における見守り活動を推奨しています。しかしながら、個人情報の取り扱いなどの責任を伴うため、取り組むがなかなか進んでいないというのが実情のようです。
それでも、こういったハードルを乗り越えながら、地域のつながりをつくりだすための動きが、少しずつ生み出されてきています。
区内の事業者、例えばタクシー会社などから、従業員に対して認知症サポーター養成講座を受講する動きも少しずつ現れています。また、区内の町会・自治会の中には、地域のサロン活動と見守り活動をうまく連携させ、安心して暮らせる地域づくりのモデルとなるような事例が生み出されてきました。例えば「宮桃町会」では、コロナ禍を経ても見守り活動が継続されており、地域のつながりを維持することに一定の成果を挙げています。
「連携して行う方法の模索も進んでいる。その事例をみんなに知ってもらい、見守り活動を増やしていきたい」と言うMIKANのみなさん。
こういった事例を含め、“認知症になっても、普通に暮らすことができる地域づくり”に関する情報をより多くの人に知ってもらい、サポートを必要としている人を適切な資源へとつなぐ手助けをしたい。そのためにMIKANでは、情報発信に力を入れようとしています。
今回、プロボノプロジェクトでは、そんなMIKANが目指す「認知症バリアフリー」の実現に向けて、認知症に理解ある地域づくりに向けた、新たな情報発信施策の提案に取り組みます。
(本記事は2021年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
団体基本情報
- 団体名
- 認知症みんなで考える中野ネットワーク「MIKAN」
- 活動開始時期
- 2015/平成27年12月
- 代表者名
- 柳生 珠世
- 所在地
- 〒165-0035 東京都中野区白鷺1−14−8 しらさぎ桜苑 内MIKAN事務局
- ホームページ
- https://www.facebook.com/nakanomikan/
- 解決したい課題別に探す
- カテゴリ別に探す
- 支援内容別に探す
- 地域別に探す
- プログラム別に探す
その他のプロジェクト
-
台東区 プロボノチャレンジ|マニュアル作成高齢者のITリテラシー向上を目指し、会の運営マニュアル整備で活動をよりアクティブに
-
東京都全域 プロボノチャレンジ|クラウド活用シニアにもっと笑いを! 人生100年時代、活躍はまだまだ広がる
-
新宿区 プロボノチャレンジ|印刷物新宿区4000人のシニアが集う高齢者クラブ。その魅力を伝える会話のきっかけをつくる!
-
瑞穂町 プロボノチャレンジ|印刷物たとえ小さなことでも、近所で困っている方の力になりたい。想いを実現していける仲間と共に!
-
東大和市 プロボノチャレンジ|印刷物地域づくりを私たちで終わらせてはもったいない!歴史・風土と共に、次世代に受け継ぐために
-
東京都全域 課題整理ワークショップ組織運営の悩みを引き出し・解決の糸口をアドバイス『プロボノ相談会』
進捗率
進捗状況
オンラインでチームメンバーの初めての顔合わせ「キックオフ事前ミーティング」を実施しました。初めて出会うメンバー同士、今後どのようにプロジェクトが進んでいくのか、期待や楽しみな思いを共有しました。これからよろしくお願いします!
キックオフミーティングを実施しました。メンバーと支援先の方々との初対面。MIKANの現状や課題、今後のプロジェクトの進め方等について確認をし、思いを共有しました。チームメンバーは、チームの意識をまとめるために、プロジェクト名を「NICORI」と決定。早速NICORIチームのワークが始まっています。
チームミーティングを実施しました。
活動現場見学・体験を実施しました。
対象事業・商品・サービス等の現状把握を実施しました。
中間共有会を実施しました。これまでの個別ヒアリングの結果をもとに、発展を続けている団体の活動目的を改めて整理するための提案と成果物の方向性についての確認を行いました。
チームミーティングを重ねています。メンバーで分担し、提案内容の検討とブラッシュアップ、成果物の制作を進めています。
最終提案として、団体の活動紹介パンフレットの構成案、SNS活用の改善やウェブサイト作成等、名称を変更し、活動の幅を広げていくにあたってのさらなる情報発信に向けて提案を実施しました。提案内容をさっそく実現させたいという意気込みを感じられる会になりました。
チームメンバー
- プロジェクトマネジャー
- 設楽さん
- マーケッター
- 鎌田さん 山崎さん 山本さん
- マーケッター・コピーライター
- 村田さん