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    プロジェクト詳細

    大田区 印刷物(パンフレット等)

    大田区社会福祉法人協議会

    各法人の専門分野による相乗効果で、地域連携の輪を広げよう。地域公益活動、大田区スタイル。



    JR蒲田駅を降りてバス通りを歩いて数分。1階に保育所があるビルを5階まで上がると、大田区の社会福祉協議会の事務所があります。会議室に到着すると、ちょうど会議を終えた11名のメンバーの姿がありました。

    集合していたのは「大田区社会福祉法人協議会」(以下、法人協議会)の幹事法人の皆さんです。特別養護老人ホームや母子生活支援施設などを運営する社会福祉法人の方が、定期的に集まって打ち合わせを実施しています。登録法人は35団体。大田区内に本部がある社会福祉法人のほとんどが登録し、さらに、大田区で事業を展開している他区の法人も7団体ほど参加しています。

    2016(平成28)年3月に成立した改正社会福祉法では、社会福祉法人による地域公益活動の努力義務が謳われています。法人協議会設立のきっかけのひとつは、この社会福祉法の改正に向けた取り組みでした。当時、地域公益活動のノウハウや経験が少ない団体もある中で、区内のいくつかの法人は、地域との連携に積極的に取り組んできていました。こうした先行する法人の実践に学び、地域との連携を進めていくためのプラットフォームとして、2015(平成27年)7月に法人協議会が立ち上がりました。
    「大田区には、具体的な取り組みが先にあって、事例がある。実践から得られた教訓や課題も見えている。だから、現場目線を大事にしていきたいと思いますし、今ある社会資源を生かしてプラットフォーム化するというのが自然体にできています」と、母子生活支援施設を運営する社会福祉法人大洋社の齋藤弘美さん。実は、大洋社には、過去2回にわたって東京ホームタウンプロジェクトにおいて、ブログの立ち上げ地域連携型プログラムのマニュアルづくりを応援してきました。大洋社は、母子生活支援施設という、従来の考え方では、地域に“開く”ことについて消極的にならざるを得ない施設にあって、近隣の町会や高齢者施設などとの交流を図ることで、母子たちの自立や社会性の向上につなげる取り組みで成果を収めています。こうしたいくつかの先行事例から得られた経験やノウハウが、区内の社会福祉法人に、まさにいま求められているのです。

    社会福祉法人が連携すると、具体的にどんなことが可能になるのでしょうか。
    例えば、地域住民を対象に、介護予防体操の会を実施している高齢者施設の場合、他の高齢者施設からも情報発信することで、新たな参加者を呼び込むことができます。障害者施設では、高齢になる障害者が増えてきているいま、介護保険制度についての詳細な知識が求められますが、そんなとき、高齢者分野の法人のアドバイスは貴重なものとなります。異分野の法人が合同でスタッフ向けの研修を開くことで、スタッフの視野や知識を広げることにも寄与しています。

    さらに今後、法人協議会として力を入れていきたいこととして「中間的就労」というキーワードが挙がっています。中間的就労とは、フルタイムではなく、あまり無理をせず、とはいえ、一定の賃金が発生するような働き方のこと。社会福祉法人が行う日々の業務の中に、意識的にそうした働く場を作り出し、ニーズを持つ人への社会参加の機会提供を目指しています。

    「高齢や障がい、保育などの多様な分野の社会福祉法人が参画し、福祉のしごとのやりがいを伝え、これからの福祉人材の確保に取り組む面接会の開催、そして障害者や母子生活支援施設の利用者などが無料で資格を取れるしくみの整備、に今年から取り組んでいます。それらの活動を総称して“おおた福祉カレッジ”と名付けました。中間的就労においても、事例検討や情報交換を通して、区と連携を図りながら、実施に向けた取り組みを進めていく予定です。」と、大田区社会福祉協議会の職員で法人協議会の事務局を担当する菊地隼人さんは言います。

    多様な社会福祉法人が連携し、地域との連携を意識することで、施設の利用者にとって有益な経験が得られ、また、地域に住む人の就労や社会参加の機会を提供することもできる。それが大田区の社会福祉法人の皆さんが目指す、地域とのつながり方です。

    こうした新しい取り組みに対して、地域住民はもちろん、社会福祉法人で働く内部のスタッフの理解もこれから、といったところ。そこで、この活動の意義を簡潔明瞭に伝えて、共感者の輪を広げることが求められています。そこで、東京ホームタウンプロジェクトでは、大田区社会福祉法人協議会の紹介パンフレット制作に取り組みます。この活動のビジョンや方向性、活動内容やその意義などを、地域住民の方々にわかりやすく伝えられるような、そして、社会福祉法人関係者の皆さん自身にも改めて価値を再認識してもらえるようなパンフレットづくりに挑戦していきます。

    (本記事は2017年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)

    団体基本情報

    団体名
    大田区社会福祉法人協議会
    活動開始時期
    2015/平成27年7月
    所在地
    〒144-0051 東京都大田区西蒲田7-49-2
    ホームページ
    https://www.ota-shakyo.jp/cooperation/houjin

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    進捗率
    完了
    進捗状況

    最終更新 2018.09.09
    2017.07.07

    大田区社会福祉法人協議会の活動拠点にてヒアリングを実施しました。

    2017.08.27

    キックオフ事前ミーティングを行いました。初めてプロボノチャレンジする方々が大半の、非常にチャレンジ精神あふれるチーム構成となりました。今日の気持ちを忘れず持ち続け、社会課題解決に取り組みます。

    2017.09.02

    キックオフミーティングを行いました。先方もより多くの参加者が見込める日程調整を希望され、このプロジェクトへの期待が垣間見れました。会議終了後には、その場でプロボノチーム会議が行われるなど、取り組み姿勢は非常に積極的なチームです。

    2017.10.05

    活動現場見学・体験を実施しました。

    2017.12.28

    個別ヒアリングを実施しました。

    2018.02.04

    ヒアリング以外の調査を実施しました。

    2018.03.10

    マーケティング戦略提案を行いました。チームは大田区社会福法人協議会に登録されている団体の約7割からアンケートを回収し、10件近い個別ヒアリングを実施してきました。当日はそこから得た数々の生の声から今後制作するパンフレットの方針を提案しました。協議会のみなさまから「たくさんの貴重な情報を集めてくださり、ありがとうございました。自分たちももっと普段からヒアリングをしないといけない、ということに気づきました」とのご感想を頂きました。協議会のみなさまが、結果分析を真摯に受け止め、今からできることを前向きに検討しようとする姿が印象的でした。チームにとっても、いままで行ってきた活動が間違っていなかったと確信できる一瞬でもありました。

    2018.03.22

    提案に対するフィードバックと承認を実施しました。

    2018.04.14

    制作プラン提案・クリエイティブ提案を行いました。団体を紹介する単なる印刷物ではなく、団体のあるべき姿を伝えたい人に、伝わりやすくするにはどんな表現が良いかを、丁寧に多くの時間をかけて考え抜きました。団体のミッションも、団体を取り巻くすべての方々と共有する目的でご意見を伺う機会を創り、みんなで作り上げて行こうというコンセンサスとなりました。団体自ら変化されようとする姿勢には、本当に感銘を受けました。

    2018.04.14

    制作プラン・クリエイティブ提案の様子(2)

    2018.04.14

    制作プラン提案を実施しました。

    2018.04.14

    制作プラン提案に対するフィードバックと承認を実施しました。

    2018.04.16

    制作プラン策定・構成設計を実施しました。

    2018.08.08

    大田区社会福祉法人協議会の約40の加入法人の掲載確認を、団体側で手分けして行っていただいています。プロボノチームは、最終デザインパターンに沿って細かな修正作業、最終化を実施中。完成まで、あと一歩です!

    2018.09.08

    制作作業・最終化を実施しました。

    2018.09.09

    1年に渡る長丁場のプロジェクト、ついに完了を迎えました! この日、パンフレット最終案を持参しての最後の打ち合わせ。大田区社会福祉法人協議会に参加する約40の法人が掲載された、地域のネットワークづくりを今後進めていくための明るい雰囲気のパンフレットが完成しました。団体の皆さんが、プロボノチームへの”ありがとう”のメッセージを用意してくれていたというサプライズもありました!

    成果

    登録法人への地道なヒアリングに基づいて、外からも活動内容がわかりやすいように作られた効果的なパンフレット。プロジェクト中に登録団体増加の成果まで達成!

    大田区社会福祉法人協議会の登録法人はそれぞれに専門分野があるため、その専門性や技術、ノウハウ、人的資源を活かしあいながら、大田区をよりよい地域にするために取り組んでいます。ただ、「協議会」という性質上、外部からは具体的にどんなことをしているのか見えにくい、あるいは登録団体同士も、まだまだお互いのことを知らないためにノウハウ交換や交流がしきれていないという課題がありました。

    そこでプロボノチームは第三者の視点を活かし、協議会の活動でどんなことがあったらよいかなどを、登録団体の皆さんにあらためてヒアリングを行うことからスタート。そして登録団体同士がお互いの活動を理解することができ、また、協議会の活動をできるだけオープンに"見える化"することでさらなる仲間も募るようなパンフレットづくりを提案。

    完成した新しいパンフレットは、協議会の幹事法人の皆さんの顔が見えるような明るい雰囲気で、各法人の拠点が一覧できるマップや、すでに協議会の資源を活かして出てきている活動の成功事例も掲載しました。

    このパンフレット制作にあたっては協議会の皆さんも奮闘し、未登録団体も含めて1法人ずつ訪問して協議会について丁寧に説明して回り、その結果、パンフレット完成時までに登録団体が35→40法人まで増加するという成果も達成されました。

    プロボノチームとのパンフレット制作を通じた活動のさらなる広がり。最終ミーティング時には、協議会の皆さんから「たくさんの貴重な情報を集めてくださり本当にありがたかった」と、プロボノチームに感謝のサプライズメッセージと、今回のプロジェクト満点評価のコメントを頂きました。

    2019.08.16

    【支援のその後】
    プロボノプロジェクト成果物のパンフレットは現在、民生委員さんや諸法人の外部の方々に「おおた福祉ネット」としての目標や活動を説明する際に活用しています。「おおた福祉ネット」という誰にとっても親しみやすい愛称もパンフレット作成過程で生まれ、定着しています。パンフレットが広報に役立ったことはもとより、今まで接点のなかった加入法人についても理解が深まりました。団体内部のことが可視化できるようになったという点でもプラスの効果が得られており、今後さらに広い場面で活用していくことができそうです。団体では、達成目標を4段階に分けて少しずつ目標を達成してきました。今後は最後の目標である地域共生社会に向け、地域連携の充実に取り組んでいきます。
    [2019年8月、津田塾大学 森川ゼミ・伊藤(由)ゼミの協力により取材]

    チームメンバー

    アカウントディレクター
    北場さん
    プロジェクトマネジャー
    松本さん
    マーケッター
    藤田さん 大内さん
    コピーライター
    袖林さん
    グラフィックデザイナー
    福士さん 工藤さん
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