プロジェクト詳細
「私の思い出ノート」づくりの会
地域での楽しい絆づくりを目指して! 過去の思い出がつくる、未来の新たな1ページ
これまでの過去を振り返り、今を見つめ、これからの人生を明るく楽しく思い描く――。
「『私の思い出ノート』づくりの会」は、一枚の写真をきっかけに、自身の半生をノートに表すことで、ポジティブな気持ちをはぐくむこと、そして、高齢者の地域での精神的なつながりや絆づくりのきっかけになればと、活動を始めました。
活動開始は令和3年(2021年)5月と、まだ始めたばかりではありますが、本会は、コロナ禍をきっかけに「新宿傾聴しおりの会」(2019年にプロボノ支援)からのスピンオフの活動として始まりました。新宿傾聴しおりの会は、高齢者施設などを訪問した傾聴ボランティアが、高齢者の方々一人ひとりの思い出をじっくりと伺い、その内容を「しおり」としてお届けする活動を行っています。「しおり」は、高齢者ご自身やご家族、施設の援助者等のあいだでの会話のきっかけになり、コミュニケーションを円滑に楽しくするものとして喜ばれていましたが、令和2年の初めのころから、この活動は休止せざるを得ない状況となってしまいました。オンラインでの開催方法などを模索したりもしましたが、施設側の状況もあり、なかなか前には進まないのが現状です。
そのような中、「自分で自分の思い出をまとめることなら出来るのでは」と「新宿傾聴しおりの会」の一講座として「『私の思い出ノート』づくり講座」を開催したところ、参加者から大好評。新宿区社会協議会の「ふれあい・いきいきサロン」として登録をし、これを新たな活動として継続的に行っていく事となりました。
月に2回、2時間程度の勉強会を行い、「新宿傾聴しおりの会」代表の前田さんのノウハウをみなさんに共有。それぞれ思い思いに「思い出ノート」や「未来ノート」などを作っているそうです。
「思い出ノート」の作り方に特に決まりは設けていなかったのですが、WordやPowerPointで作ったものを見ると「私もそうしたい」という方が多いそうで、みなさんパソコンを持参し、それぞれに操作方法などを教え合い、音声入力を活用したりしながら、制作を進めています。
「会に来るときには、原稿をもう書いている人がほとんど。みなさん個性もあって、それぞれ押し入れや書庫から思い出の品や日記などを持っていらっしゃる。」と前田さんは言います。
会のメンバーである小宮山さんは、90歳代初めでありながらパソコンを使いこなして会に参加している一人。思い出ノートのネタにと、昭和30年代初期のころの3年連用日記や、お父様の戦時中の手帳などを持ってこられたこともあるそうです。
会の趣旨に賛同し、運営に関わっている副代表の仁平さんのほか、現在メンバーは7名。現在はメールで連絡を取り合い、会は対面で行っていますが、みなさん楽しく参加されており、ほぼ欠席はないそう。
会の直近の目標は、オンラインとリアルを上手く使いながら、新宿区内であと2拠点増やし、拠点ごとにメンバーを集めることです。「数名あつまれば、パソコンやITが得意な人もいると思う。つながりが広がっていけばいい」と、マニュアルを作って型にはめた活動にすることよりも、皆さん同士が学び合い、工夫しながら楽しめるような会を目指しています。
一方で、オンラインでもコミュニケーションしやすいような基盤づくりとして、仁平さんは「みんなで一緒にやっている感じになるよう、現在個別に対応しているメールでの相談などを、LINEなどオンラインツールを使って共有していけるようになるといい」と思っているそうです。
「最近、電動自転車を買って、新宿区内のいろんな施設などに行くようになった。出掛けて行ったら、仁平さんをはじめ、すごくいい方にたくさん出会えて、本当によかったと思っているんだ」
そう言う前田さんと会のメンバーが生み出す、新たなつながりの形。『私の思い出ノート』づくりをきっかけに、地域の笑顔がもっと増えるよう、プロボノで応援していきます。
<プロジェクトの内容>
対面での接点の少ない中でも、新たなメンバーを増やし、高齢者だけでなく多世代の協力者も募集していくため、プロジェクトではSNSなどオンラインを活用した情報発信や会のメンバーのコミュニケーションの提案にチャレンジします。
(本記事は2021年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)
団体基本情報
- 団体名
- 「私の思い出ノート」づくりの会
- 活動開始時期
- 2021/令和3年5月
- 代表者名
- 前田 卓雄
- 所在地
- 〒169-0072 東京都新宿区大久保1-10-19 グループホーム あんじゅうむ大久保内
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進捗率
進捗状況
全10チーム合同で事前オリエンテーションを実施しました。オンラインでチームメンバーの顔合わせを行い、支援先団体の事前情報の確認や、本番当日までの準備の進め方などについて話し合いました。
ライフシフトセミナー&チームビルディングを実施しました。チーム内で自分年表を共有し合い、それぞれの人生の歩みや経験などの相互理解を深める機会となりました。
オンラインでチームミーティングを行いました
団体メンバーの皆さんへヒアリングを実施しました
団体の勉強会を見学しました
「現地取材」として、「私の思い出ノート」づくりの会さんをご訪問。制作中の成果物の方向性について、会の皆さんのニーズに対応しているか、今後効果的なツールとしてご活用いただけそうか、様々なツールを実際に使っていただけながら、ご意見を伺いました。
来週実施予定の最終提案本番日に向けて、成果物最後のブラッシュアップを行います。
「素敵な方たちばかりで元気をもらった」「私も(そのお歳のころには)そうありたいと思いました」と団体メンバーの皆さんの活動に、プロボノワーカーの皆さんも刺激を受けた様子です。
プロボノチャレンジに取り組んだ全10チームがオンライン上で集まり、成果報告会を実施しました。
成果
オンラインでつながる・活動を続ける各種ツールを提案
メンバーがオンラインでコミュニケーションをとったり、情報共有を行うツールの提案を行いました。
あまたあるオンラインツールのなかでも、団体の実情やニーズにあったものを提案するため、まずは、団体が活動をするうえで大事にしていること、メンバーのIT環境を丁寧にヒアリングやアンケートを通じて調べることから始めたプロボノチーム。
事務局用の連絡や調整ツール、運営に係る情報共有ツール、入力支援ツールを、それぞれどんな場面でどう活用していくのかを整理しながら提案しました。これらのツールを導入しながら、団体は、拠点の展開を目指します。また、音声入力やPDFの文字化ツールの実演には、「お〜!」と歓声があがることも。こんなこともできるんだと、大切な参加者の「思い出」をデジタル保存していく道も開けました。
参加したプロボノメンバーからは、「高齢者の方のイメージが全く変わった」「団体運営メンバー皆さんから元気をもらった」という感想が寄せられました。今後もツール導入に向けて有志メンバーがサポート予定です。
チームメンバー
- プロジェクトマネジャー
- 茂木さん
- メンバー
- 重富さん 阿形さん 福山さん 佐戸さん 大城さん