このページの本文へ移動
  • サイトマップ
  • 都庁総合トップ
    • 大きいサイズ
    • 標準のサイズ
    • 小さいサイズ

    地域づくりの台本

    また明日(小金井市)

    ページ:5 / 7

    利用者との関わりのポイント

    森田夫妻の想いのもと、居心地のよい、温かい居場所を作るにはスタッフの関わり方がとても大切になります。スタッフが利用者とどのように関わっているのか、どのように居場所を作っているのかを見ていきます。

    “先回りをしない”を念頭に置いている。

    ①理由

    現代社会は時間に追われています。それは効率という意味で良い面もありますが、人生においてもっと“余白”を楽しむ時間があってもよいと思います。その余白で生まれる交流や発見に大きな意味があり、“待つことの先にあるもの”を大切にしています。 

    ②光景

    • 子どもが鼻水を出していてもスタッフがすぐに拭かないことがある。それに気が付いたお年寄りが拭いてあげ、そのついでに子どもの頭を撫でる。または子どもが「〇〇さん拭いて!」と寄ってきて、「ありがとう!」と満面の笑みを見せたりする。そこから触れ合いが生まれる。
    • 先回りをしないということはスケジュールを決めないという運営方針にも表れている。だからこそ、散歩の途中で子どもが道端のテントウムシに興味を持った時に、帰宅時間を気にせずとことん子どもの興味関心に寄り添い観察をする。お散歩に行きたくない子は無理に散歩に行かせず、「お部屋で何をしようか?」と声をかけるし、時間を決めて午睡から起こすこともしない。

     

    子どもとお年寄りの交流を促すようにしている。

    ①理由

    世代を超えた、実際の行動が伴う交流を促しています。お互いの体に触れたり、声を掛け合ったりして、自分の行動が相手に伝わる様を間近に見ることで、互いに支え合う(与え・受け取る)存在になります。

    ②光景

    • 重度の認知症で普段は表情が乏しいお年寄りが、子どもを抱っこするだけで優しい笑顔を見せることがある。実際に訪問した際も、私たちの前では硬い表情だったお年寄りが、0歳児を抱っこした瞬間にとても穏やかな笑顔を見せていた。
    • スタッフが子どもたちに「あのおばあちゃんは、こんなことが得意なんだよ。聞いてきてごらん。」「〇〇さんにしてもらったら?」等の声掛けをしている。そのことにより、子どもが本やぬいぐるみをもって、自らおばあちゃんの膝に座りに行っている姿が見られた。
    • 泣いている子どもがいたら、スタッフがお年寄りを巻き込んで「どうしたの?」と声をかけて、お年寄りが抱っこしてあやしていた。

    利用者の自主性を促すような会話・行動をする。

    ①理由                                                                      

    自ら考え行動したり、他者との関わりの中で役割を担うことが、存在意義や生きがいの獲得に繋がります。

    ②光景

    • 「ちょっと鼻水を拭いてもらう」「ちょっと抱っこしてもらう」などの行動を促すようなスタッフの声掛けの積み重ねがあり、「私もお世話できるかもしれない、したい」というお年寄りの自主性を引き出している。中には保育士資格を有するお年寄りが自前のエプロンをつけ自主的に子どもたちの面倒を見始めた例もある。
    • 利用者に積極的に「頼る」発言をするようにしている。「〇〇さん、~がお得意でしたよね?分からないから教えていただけますか?」、「〇〇さんいないとこの子はダメなのよね。ちょっと抱っこしていただけますか?」などである。
    • 「みんながお姑さん」と言い、気軽に発言したり動きやすい雰囲気を作っている。
    • 季節行事(餅つき、ひな祭り、七夕など)はスタッフがお膳立てするのではなく、お年寄りや子どもたち皆で準備をして楽しむ。

     

    ページトップへ戻る
    Copyright © 2015-2024 Bureau of Social Welfare, Tokyo Metropolitan Government. All Rights Reserved.