文京区 1DAY|クラウドツール活用入門

NPO法人 風のやすみば

住民一人ひとりと向き合うことで、踏み込んだ支援を。
カフェを超えた役割を担う地域のハブ。

団体代表の加藤さん(左)と、「なんでも屋さん」担当スタッフの寺田さん。団体代表の加藤さん(左)と、「なんでも屋さん」担当スタッフの寺田さん。
文京区千石地域の、大通りから少し入った住宅地の一角に、静かにたたずむ『カフェ 風(かぜ)』。このコミュニティカフェを運営するのが、この地に生まれ育ち、長年青少年の育成に取り組んできた「NPO法人 風のやすみば」の代表加藤さんです。

困ったときにまず相談できる人がいる、お年寄りから小さな子どもをもつ若いお母さんまでが自然と集まれるところ。千石地域を包みながら優しく流れる“風”のような存在を目指し、2013(平成25)年6月、この場を立ち上げました。

カフェでは、栄養バランスのとれたランチをリーズナブルな価格で提供していますが、メニューは日替わりで一種類だけ。
「家でお母さんが作る食事は、メニューなんて選べないですよね。『はい、今日はハンバーグね!』と。そういう感じの方が、家でご飯を食べているんだ、と思ってもらえていいんですよ」と加藤さん。



その思いの通り、カフェには毎日近所のお年寄りが集い、隣り合った人たちと家族のように会話をする姿が見られますが、まだまだ家から出てきてくれない住民も。そこで次に始めたのが、「なんでも屋さん」という活動。電球の交換、掃除や食事のサポートなど、30分500円という安価で、地域住民のちょっとしたお困りごとに応えています。

この活動を始めてみると、思いがけない効果もありました。例えば、前回訪れた時には家の中がきちんと整理整頓されていたのに、今回は乱雑で汚れている、といったことも。これは認知症の発症を疑うサイン。家の中に入ることができる活動でなければ、知り得なかった情報です。
また、カフェでも「先週までは毎日来ていた人が急に来なくなった」など、小さな変化にいち早く気づき、さらにその情報を関係機関に伝える。住民一人ひとりと丁寧に向き合うことで、個人の問題に一歩踏み込み、行政や町会と住民との間をつなぐハブとして重要な役割を担っています。

昨年の東京ホームタウンプロジェクトでは、約半年をかけ、プロボノチームが団体の活動を調査・分析。風のやすみばの活動全体を地域住民に知ってもらうために最適なパンフレットを制作しました。できあがったパンフレットは大変好評で、「これを見て連絡しました」という問い合わせや、新たな来店のきっかけにもなっているそう。
(昨年のプロジェクトの様子はこちらをご覧ください)

今年のプロジェクトではそうした活動の広がりを見据えて、運営面での改善がテーマ。各事業のお客様の情報などを現在は紙で管理しており、その都度原本を確認するといった手間がかかっていました。また、個人情報も含まれるのでセキュリティ面も重要なポイント。必要な時に必要な人が、スムーズに情報にアクセスできるよう、各種クラウドツールを活用した管理法や利用ルールを整備します。
情報管理は、多くの団体に共通する課題。プロジェクトの成果は、他団体の活動にとっても役立つヒントになるかもしれません。

(本記事は2016年度の情報をもとにしており、活動内容等は現在と異なる場合があります。ご了承ください)

団体基本情報

団体名
NPO法人 風のやすみば
代表者名
加藤 良彦 さん
所在地
〒112-0011 東京都文京区千石4丁目5番2号-101
ホームページ
http://kazenoyasumiba.wix.com/kazenoyasumiba#!

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進捗率
完了
進捗状況

最終更新 2016.07.30
2016.07.09

事前オリエンテーションを実施しました。

2016.07.23

当日に向けて、メールによる団体への事前ヒアリング等を活発におこなっています!

2016.07.29

活動体験・現場視察を実施しました。

2016.07.29

質問事項のリストアップを実施しました。

2016.07.30

団体の方とカフェで当日オリエンテーションをおこないました。

2016.07.30

ランチの後は、実施内容の方向性を検討。メールアドレスの整理と既存データの管理ルール方針を実施しました。

2016.07.30

成果物の提案(PC操作方法)を実施しました。

2016.07.30

支援先からのフィードバックを実施しました。

2016.07.30

成果物の納品を実施しました。

成果

メール設定やデータ管理など、クラウドツールを活用してIT基盤を整備することで団体内の情報整理・共有がスムーズに。

「風のやすみば」は、コミュニティカフェの運営の他にもさまざまな活動をおこなっています。そのため、活動ごとに分散しているデータの保管場所や複数あるメールアドレスにより管理が煩雑になっていました。

1DAYチャレンジ当日、プロボノチームは、分散されていたデータの一元化や一つのメールアプリケーションで複数のアドレスのメールを受信できる設定を行うなど各メンバーのスキルを発揮して、クラウドツールを活用したIT基盤の整備に取り組みました。

設定完了後、今後も団体側で継続的に利用していけるようにと、プロボノチームはそれぞれのツールの使い方をまとめたマニュアルも納品。団体代表の加藤さんからは、「自分ではできないツールの設定をしてもらって、さらにその後の利用までを考えたマニュアルもいただけたので、今後はぜひ自分でも使えるようにしたい。情報共有についての注意点と具体的な方向を教えていただき、大変有難いです」との言葉をいただきました。

2019.07.16

【支援のその後】
現在、風のやすみばを利用する人は、年間延べ人数で5000人。カフェ、なんでも屋さん、レンタルスペースという3つの事業を運営するスタイルそのものは、変わっていません。
2017年から新規に始まったのは、介護予防事業。20人前後の参加者が週1回体操をした後、カフェでお茶を飲んでいます。また「ふれあいいきいきサロン」として、週1回麻雀教室も開催。この他、食事を通じた多世代交流として、中高生への夕食提供も行っています。
東京ホームタウンプロジェクトでは、半年間かけてパンフレットを制作した「ホームタウンプロボノ」と、事業運営を改善するための「1DAY」という2つのプロジェクトを実施しました。パンフレットの方は現在、区内で活動する他団体や行政担当者に事業内容を理解していただくためのツールとして利用したり、介護予防事業の参加者には事前に配布したりしています。おかげで、千石地域内での認知度はグッと上がりましたそうです。
ただ、組織運営の強化などにおいて、まだまだ課題はたくさんあるほか、パンフレットの内容改定のニーズも出てきており、プロジェクト後の定期的なフォロー体制があるといいと感じています。
「人と人とをつなぐ東京ホームタウンプロジェクトのように、私たちも千石地域に暮らす人をつなぐ活動を、これからもゆっくり、じっくり、続けていきたいと考えています。」と仰っていました。
(2019年7月、プロボノワーカー 富田チヤコさん取材)


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